めまいがするような日本の政治家の発言 | T-MOTOの日曜映画

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日曜日のショートムービー製作

今日報道された麻生副総理の発言
問題箇所とその前後のそのままの引用

「僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。

 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。」


憲法論議が活発化して改正の手続き部分の改正は憲法否定みたいな話になって、自民党が当初予定していた96条改正をひとまず引っ込めることになった反省の弁ですよね?これって。

憲法論議が活発化し反対論が出てきた現状を「狂騒」とか「喧騒」とか称し、「誰にも気づかれないで変わった」ナチスの手口を肯定している発言なわけで、「民主主義を否定するつもりはまったくありませんが」という言葉を言い訳で付け加えても、主張している内容は完璧に民主主義の否定です。

ニュースによると先ほど、発言を撤回されたようで、「ナチスのようになってはならないという意味で言った」とのことですが、先の発言では、「喧騒の中で決めてほしくない」「喧騒の中ではなくだれも気づかないで変わったナチスの手口を学んだらどう」という話ですから、明らかにナチスの手口を肯定してます。

現役の閣僚が民主主義を否定する発言をしているのに、たいして問題にしていない日本のマスコミって寛容ですね。

あとそれから、麻生副総理が言っているナチス憲法など存在しませんから。

ナチスは全権委任法を通してワイマール憲法を停止しただけです。
(ワイマール憲法は戦後、現在のドイツの憲法に変わるまで存続)

全権委任法で憲法を超越した存在になったナチスにとっては、国家権力を縛る憲法など意味ありませんから。

ナチス憲法は存在しないのですから、「本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね」なんてのは大嘘です。

簡単にナチス独裁までの経緯をまとめると、

1933年の選挙で過半数に満たなかった自民党以下のナチスが連立してなんとか過半数を取り、国会放火などの陰謀で共産主義の脅威を煽り他党の協力で、全権委任法成立。
ワイマール憲法を停止し、他党を解散させて、三ヶ月で独裁体制を完成。

麻生副総理が言うようにナチスは憲法改正で独裁体制になったわけではありません。

歴史的事実に関するこんな間違いは、声を大にしてマスコミはちゃんと指摘しないといけないと思うんですけどね。

しかし、日本の政治家ってレベルが低すぎますね。

歴史を知らない政治家は二度と、知ったかぶりをして嘘八百の歴史を語らないように。