ギフトショップも充実です。以前よりも品数が増えたような気がします。写真を取っていると、買わなくても物欲が満たされているような気がします。ブログにも書いて後に残しているので、一層、買わなくても満たされている気がします。ありがたい副作用だと思いました。

 

 

以前、日本のギフトショップで、写真撮影禁止、というところがありました。どこかの博物館だったと思います。写真にとると、それで満足するので、商品を買わなくなるから、などと考えていたのかもしれません。

 

 

ホールへの通路に入るところでは、この人たちがチェックをしています。ここで、添付で送られてきたチケットをスマホに出して、バーコードチェックをしてもらい、中に入ります。

 

 

ローヤルアルバートホールは、とにかく広いです。こんな通路が、円形になってどこまでも延々と続いていきます。このホールの歴史や、記念になる行事があった時の写真展示がされています。バーも、3つ、4つあったと思います。

 

 

本日の演目は、モーツアルトの2台のピアノのための協奏曲です。これが1曲目です。2台のピアノのというと、のだめに出て来た曲かなと、思ってしまいましたが、協奏曲だからちがいますね。どこかで聴いたことあるんだろうか。すくなくとも、パッと頭には思い浮かびません。K365なので、それほど後期の作品でもないようです、程度のことしかわかりません。

 

 

 

ここにバーがある、という標識です。Old Speckled Barです。ちょっとよって、ワインでも。ここで買ったワインは、上の写真右側、通路のカウンターバーみたいに置き場ができているところで飲んでもいいですし、席に持っていって飲んでもかまいません。お酒を飲みながら、音楽鑑賞をしても良いという、素晴らしい文化だと思います。

 

 

ところで、モーツアルトの曲には、ケッヘル○○、と数字を入れて呼びます。モーツアルトが若くして亡くなって、散逸していた曲を整理したのがケッヘルさんだった、とかそんな話だったと思います。それで、K365などと、ケッヘルさんに敬意を表して「K」と書きます。作られた順番に番号が振られています。モーツアルト最後の曲はK620レクイエム、だったと思うので、その半分くらいの番号です。本日は、ピアノが、Marc-Andre Hamelinですが、誰なのか全くわかりません。2台のピアノと言うからには、もう一人ピアニストがいるわけですが、それがRyan Wigglesworthです。こちらも誰なのか全くわかりません。協奏曲なので、オーケストラがあるわけですが、この人がピアノを弾きながら指揮をするようです。器用ですね。

 

 さてホールです。大きなホールにお客さんが一杯です。BBC Promsの掲示が見えます。客席の真ん中のところは、立見席になっていて、確か、当日並んで、安い価格で入場できるようになっています。一流のクラシック音楽を庶民に、という趣旨があるそうです。立って聴くのは、つらいのでいつもチケットを買ってみていますが。
 
オーケストラは、BBC co-commission with Melbourne Symphony Orchestraだそうです。どういう楽団なのかよくわかりませんが、本日は4曲とも、オーケストラがある曲なので、大活躍でしょう。2曲目は、チャイコフスキーの組曲4番、モーツアルティアーナ Op.61です。これもどんな曲かわかりません。チャイコフスキーがモーツアルトっぽい曲を作った、ということなのでしょうか。作品番号にはOp.とついていますが、これは別にOpさんのことではなく、単に作品番号の意味です。チャイコフスキーの61番の曲と言われても、わかりませんが。
 

 

2曲目と3曲目の間に休憩が入り、3曲目は、Ryan Wigglesworth、さっきのピアノを弾いて指揮をした人です、その人が作曲したピアノ協奏曲です。ここでは、Ryanは指揮に専念し、Marc-Andre Hamelinがピアノを弾きます。最後の曲が、ストラビンスキーのディベルティメント Fairy's Kissです。ストラビンスキーは、春の祭典が有名ですが、今回の曲はどんな曲なのか聴いたことはないです。
 
黒電話の音が鳴ると、アナウンスが入り、始まりです。モーツアルトの協奏曲は、聴いたことがあるようなないような。Ryanは、ピアノを弾きながら指揮をします。自分のピアノのパートが終わり、オーケストラのパートになると、体の向きを変えて指揮をします。凄いものだなあと思います。ピアノを弾いたり、指揮をしたり、交互に一人二役で大活躍です。ところで、ピアノとオーケストラが一緒に鳴っている時はどうするのかというと、もちろん、指揮はしないでピアノを弾いています。その間、指揮者の指揮なしで、オーケストラは演奏するわけです。きっと入念に打ち合わせをしているのでしょう。
 
チャイコフスキーの曲は、ハープが出てきて、綺麗な曲でした。あまり印象にのこらず、どんな曲だったかもう一度聞いてもわからないと思いますが、聴きやすい曲だったと思います。2曲が終わって、きゅけいです。通路に出ると、アイスクリームを売っています。
 
 
休憩では別のバーに入りました。アスペルバーです。発達障害のような名前をしていますが、もちろん、普通のバーです。
 
休憩時間は、バーのスタッフは大忙しです。休憩が終わて、席に戻り、3曲目が始まりました。Ryanのピアノ協奏曲は、たぶん、素晴らしいのだと思いますが、現代曲なので、正直なところ聴いていてよくわかりません。耳障りな不協和音の連続、ということもないのですが、心地よいメロディーが流れるような類の音楽ではありません。まあ、そういうものでしょうが。4曲目、ストラビンスキー、どんな曲かと思っていたら、アバンギャルドな現代風を予想していたら、思ったより聞きやすいメロディーでした。
 
プロムスには、アンコールがありませんので、皆さん、演奏が終わるとサクサクと会場を後にします。この辺り、地元の人は慣れたもので、一度、舞台の奥に下がった指揮者が再度登場をして拍手を受けている間にも、どんどん、入口へと向かっていきます。そうしないと、混雑で、そう簡単には外に出れなくなりますから。
 
このホールの素晴らしい雰囲気と、音楽は満足しました。ワインもおいしかった。ただ、できれば、何でもいいので知っている曲の演奏を聞きたかった。本日は、ほとんど知らない曲を4つ立て続けに聴いてその内、一つはバリバリの現代音楽ということで、その点では、もっと早くからチケットを手配できれば良かったと思います。昨年のプロムスは、Annelien Van Wauweのクラリネットだったからなあ。もう1回、同じのを聞きたい。
 
 
 
 
帰りはいつもだったら、サウスケンジントンまで歩いて、となりますが、今回はグーグルマップのナビだと、ローヤルアルバートホールのバス停から、ノッティングヒルゲートまで行ってから、セントラルラインというルートが推奨されてました。一旦、遠ざかることになるので、不思議な気もしますが、確かに歩く距離は少なくてすみます。着時間も早いのでしょう。
 
ハイストリートケンジントンのあたりは、今回立ち寄らないと思っていたので、バスで通り過ぎるのも悪くないと思います。