こんにちは、はるです。
小学生のときに「自分の名前の由来を親から聞いてくる」という宿題が出ました。
実は私の名前、当時としてはかなり珍しい名前なんです。
(今では珍しくない名前です。時代を先取りしていました)
しかも漢字の読みも難しく、当て字ではないものの一発で読んでもらえたことがほとんどありません。
(中学生の時に理科の先生が一発で読んでくれた感動は今でも覚えています後にも先にも、私の名前を一発で読んでくれた人はその先生だけです)
母の口から出た名前の由来に驚愕
学校から帰宅した私は早速母に聞きました。
私のこの変わった名前にはどんな素敵な由来があるんだろう。そんな期待に胸を膨らませていました。
私:「宿題で自分の名前の由来を聞いてくるように言われたんだけど、私の名前の由来ってなに?」
母:「え?適当」
私:「え?」
母「適当」
私「…。」
なんと、私の名前は由来などなく、適当に付けられたものだったのです
しかし小学生だった私は食い下がりました。「適当」では宿題ができない。たとえ適当だったとしても、決めた理由が何かしらあったはずだと考えたからです。
そうして母から得た答えが以下の通りです。
- 男の子が生まれると思っていたので男の子の名前しか準備していなかった
- 生まれてみたら女の子だったため慌てて女の子の名前を探した
- 叔母(父の妹・小学校の養護教諭だった)の勤め先に賢い子がいたから、その子の名前をもらった
ですって。
なんかもうね、聞かなきゃよかったって思うよね。
由来は本当に適当だったし、自分たちで考えてすらいないんだから…
そして地味にダメージが大きかったのは、「女の子が生まれるのは望まれていなかった」ということ。
当時はまだ「生まれるまで性別が分からない」ということが珍しくなかった時代です。
男女どちらが生まれてくるのか分からない中で、男の子の名前だけが用意されていた。
そしてその名前は3年後に生まれた弟に付けられました。
私はいらない子で、弟だけが望まれて生まれてきた子なんだな。
自分の名前の由来を初めて聞いた私は、そんな印象を持ちました。
ほんと、聞かなきゃよかった。
当時はまだ小学生でしたが、聞いたことをそのまままとめて提出したらすごくみじめな気持ちになるだろうなと、思いました。
結局どんなふうにまとめて宿題を提出したのかは覚えていません…。
大人になってから思うこと
母は「名前の由来を聞いた私がどんな気持ちになるか」ということを考えていなかったのだと思います。
母は私を意思を持った一人の人間として扱ってはくれませんでした。
私は「母は人の気持ちが考えられない人なんだろうな」と思っていましたが、母にとって私は「どうでもいい子」だったからなのかもしれません。
このエピソードは幼少期の記憶がフラッシュバックする前から覚えていたため、私は自分の子どもにはきちんとした由来がある名前を付けようと心に決めていました。
由来に加え、自分自身は難読名で苦労した記憶しかないので、子どもたちには「読みやすくて、呼びやすくて、どの世代の人からも受け入れてもらえる」名前を付けたつもりです。
もし今後お子様の名づけをする予定がある人は、どうか由来のある名前を付けてあげてください