ブログは書きたいのについダラダラYouTubeを見てしまう、どーも僕です。
そんな自堕落の沼に溺れながらも初めての雪山テント泊登山に行ってみました。
登山初めてからYAMAPに保存されてる活動記録はまだ8回という弩初心者が雪山テント泊へ挑んだら、こんなんだったという備忘録としてコキ…いや書きたいと思います。
まだ初心者なボクだが、勝算はあった。
雲取山は豪雪地帯ではないので今回も積雪15cm程度、チェーンスパイクだけあれば問題無さそうで、ピッケルや12本爪アイゼン、スコップすら無くて大丈夫そう。冬道具はチェーンスパイクのみ。
雪中テント泊。
これするためにキャンプ始めたのに暖冬やら何やらでずっと未体験のやりたい事。
しかし野呂ロッジの氷点下キャンプでホッカイロすら使わずに快適な寝袋環境を実現できることを実験済み。
野呂ロッジでビバーク臭を醸し出す僕。
つまり、ハクキンカイロや湯たんぽなどの熱源追加すれば-15℃くらいまでいけるんでないかい?
テント泊自体には慣れてるし。
そして何気にキツいと噂の飯能アルプスを天覧山から天覚山まで歩いたことがあるということ。
距離的には12kmと、雲取山の鴨沢コースの片道と大差ない。
そして登山の時には重い荷物に慣れるために水多めに持って自称荷重トレーニングもやってたこと。
あとは勢いじゃ❗️行ったれ‼️
家族で自分だけ4連休の勢いを存分に生かして登山3日前にチェーンスパイクとマット、あとは山専ボトルやらをポチっとな。
雲取山の鴨沢ルート登山口。雲取山は竈門炭治郎の出身地という公式設定なのです。
登山前日に届いたSea to summitのマットを見て驚く僕。サイズは確認して買ったんだが、それにしてもデカい。実物デカい。
いつき先生比較写真。
勝算が減った。
パッキングしてテント(子ども上2人と3人で涸沢行くために買った3人用。山岳テントこれしか無い)とシュラフ(バロウバッグ#1)とマット詰めただけで65Lのバルトロは2/3くらい埋まってる模様。
ちなみに僕は身長179cmでLサイズ使ってます。多分ギリギリです(Mよりのギリギリ)。
…。
夏ガール「涸沢行くの不安になってきた」
僕「大丈夫だって。あと水と食料とクッカーだけなんだし。」
翌朝全てをパッキングした僕。
僕「マジかよ」
バルちゃん「ふえぇ…こんなにたくさん入らないよぅ」
パツンパツンである。
ここから2日間、荷物でかいねーとすれ違う方々にイジっていただくこととなる。
この予想以上の荷物量に本能が「今日はやめといたほうがいいんじゃね?」と訴えかける。
マジで30分くらい悩んで、登り始めてから決めればええんちゃう?と決めて出発。勝算は50%ほどに減った。
2時間ほど車を走らせて現着し、9時前に丹波山村民駐車場を出発。
歩き始めて10分で本能が叫ぶ。
「今日コレ無理じゃね?腰、ヤバくね?」
なんだこれは。マジ重いんですけど。
肩紐の重さでガンプラみたいに腕が取れそう。
勝算が消えた。
踏み込む自分の足が、エレンが地ならししてる時みたいに感じられる。
帰ろう。
チェックポイントの七ツ石小屋で引き返そう。
だって。だって重いんだもん。
もはや小屋まで辿り着くのも止めようかと悩むくらいしんどかったが、何とかたどり着いた。
山小屋としては驚愕のラインナップ。この時ようかん買っとけばよかった。
真ん中の猫は小屋番猫様。エサはあげないでください。
七ツ石小屋のテント場で人類の未来くらい重く感じるザックをぶち下ろし、昼メシをいただいた。
休憩しながら、色々選択肢を考える。
1. クソ重いザックを蹴っ飛ばして颯爽と帰る。
2. クソ重いザックを蹴っ飛ばして、拾って、七ツ石小屋でテント泊。
3. クソ重いザックを蹴っ飛ばして3分ほど登った水場で水汲んで帰る。
豚キムチカップヌードルを腹に収めた僕は落ち着いて、YAMAPを見てみた。
意外と標準コースタイムよりは速いっぽい。
そしてここを少し登ると楽しみだった尾根道。
4. クソ重いザックをどっこいしょして、ひとまず水場まで行ってみる。
とした。
そしたら休憩の甲斐あり、少しは登れそう。
水場まではほんとにすぐだったので、さらに登ってみる。
僕「これ、いけるんちゃう?」
七ツ石小屋から20分足らずで七ツ石山頂上。
最初の頂上にて、憎くて愛しいザックとともに。
そう、雲取山は七ツ石山のもっと奥。何なら小雲取山とかいう小ボスもはさむ残雪の縦走路を、さっきまで疲労のあまりザック蹴っ飛ばそうとしてた公家顔のおじゃる丸が挑むのである。
無謀と、他人は言うでしょう。
でも僕には聞こえません。だって1人なんだもの。
尾根道のヘリポート。景色は僕が見ておくのでみなさまには必要なアングルをどうぞ。
七ツ石小屋から3時間弱で雲取山の山頂に到着。
この頃にはザックの重さに慣れ始め、蹴っ飛ばすにしてもインサイドキックにしようかなと改心。
天気予報で予想してたより見晴らしは良く、気持ち良い山頂。
山頂から雲取山荘までの道。この先は凍った雪がガリガリの下りで、チェーンスパイクなどのアイゼン無しでは心のささくれ程度ではひっかからない恐怖の滑り台でした。
しかし。チェーンスパイクで雪道歩くのが楽しい。
樹林帯の雪くらいならガシガシ噛んでくれます。
4-5月にどっか雪歩きしに行こうかな。
雲取山荘。テント泊は¥1,500也。
寝具設置中のダンロップの3人用テントの中。
設営後に山荘でビールとカップヌードルを購入。
インサイドキックしたいくらい重いザックのおかげで、たぶんエネルギーが足りない。
あ、スキットルの中身はブランデーです。
晩ご飯はモンベルのリゾッタだけの予定だったけど、コンビニでチョコ買い忘れて行動食少なめだし明日の下山が不安だったので前日のうちに少しでもカーボンブーストするための麺も購入しました。
テント場はauの電波入ります。山荘には、ドコモもOKと。ソフトバンクはわかりません。
そして景色見ながらビール飲みながらスマホいじってる時の写真。一緒にテント泊練習しようと言ってたハユミさんへ抜け駆けの報告をば。
親指だけ被せたり外せたりできる手袋の必要性を、蹴っ飛ばしたいザック以上に感じた。
夕暮れ。素晴らしい。
悪あがきカーボローディングの儀式。
テクマクマヤコンテクマクマヤコン…明日元気になーれ❗️
その夜。テント場に僕以外1組という閑散とした状況は望むところだったはずだが、夜の物音で動物か不審者かと震えて眠れなかった。
多分、音源は風にはためいたテントの音である。
しかしテント近くを横切った動物の足跡が翌朝あったので、実際にはわからない。確かめるの、コワイ。
しかしSea to summitのマットはめちゃくちゃ良かった。テント内の温度計で-3℃でしたが、底冷えは感じませんでした(R値は4.2)。寝心地もこれまで体験したマットの中で最高。
ちなみに、寝具はテントの下にオールウェザーブランケット、テント、エマージェンシーシート、マット、バロウバッグ#1、ダウン掛け布団でした。
寝巻きはダウンパンツにダウンソックス、マイクロパフの上にお馴染みのウルトラライトダウン着て寝ました。ウルトラライトダウンは脱ぐのがめんどかったので着たまま寝た…
尾根道から見えた富士山。写真だと小さいけど、実際にはけっこうなド迫力で声出た。
翌朝。撤収時には雪を貫いて地面に刺さったペグが凍りつき、抜くのに30分以上かかった。
抜けた時は"おおきなかぶ"くらい盛大に尻もちつきました。
うんとこどっこいしょ‼️
ヨモギノ頭という小ピークから。写真真ん中あたりのピークが七ツ石山(かな?)。帰りはここから七ツ石山まで30分足らずでした。
七ツ石山の手前で鹿に遭遇。
いやはや。波乱に満ちた山旅でしたよ。
翌日には階段を下りる度にザックのタタリを感じるほどの筋肉痛に苛まれました。
僕としては七ツ石小屋までが1番辛かった。
樹林帯の登り一辺倒。
しかしマジでほんまにガチガチのガチでもう引き返そうと思ったとこから持ち直して目的達成できたのはかなり嬉しかったです。
ドラクエのレベルアップのファンファーレが鳴り続けながら歩いてました。
久々にチャレンジしてアドレナリンが溢れたいい休日でした。
この夏こそ涸沢テント泊に行けるかな。
所感
テント泊ザッククっっソ重かったけど帰ってから測ったら19kgとテント泊としては標準的?ぽい。
やはりテント泊には体力が必要。ザックが重いと、普段軽く登れる斜度が心をフルスイングで折ってくる。
でも、折れても休憩してメシ食えばけっこう回復する。
重さは慣れもある。帰りの下りでは走ったりしてみた。楽しい。
チェーンスパイクつけての雪歩きは楽しい。雪渓行きたくなった。
風がないと冬山登山も案外寒くない。今回、寒いとは一度も思わなかった。基本樹林帯だったし。
でも外でスマホいじる時は流石に手が冷たい。
水は登りは片道1L飲んだ。昼ご飯とは別で。ギリだった。山荘で補充(宿泊者には2L入れてもらえます)。
下りは500ml強だったかな。登り返しもあった割には少ないか?
ウルトラライトに走る気持ちがめちゃくちゃわかった。軽い荷物で、同じ道歩いてみたい。
3人用テントと化繊シュラフに贅沢マットのコンボはヤバい。しかも冬。マジでやめとけ。心も体も何もかも壊れるぞ。