妻のお腹の中の子は,「三尖弁閉鎖症」という病気です。


心臓の右心室と右心房の間の弁である三尖弁が閉鎖していて交通がない状態で,全身から戻ってきた血液は,左心室から再び全身へ,一部は肺動脈に流れます。


「三尖弁閉鎖症」とのキーワードで検索をかけても,大きな病院のホームページにある病気の説明か,2年ほどまえの世界仰天ニュースで取り上げられたことが書かれたほかの方のブログにヒットするのみで,ネット上に,それほど情報はありません。


先天性心疾患は,たとえば,「三尖弁閉鎖症,心室中隔欠損,肺動脈狭窄・・・」のように,一般的に,病名がいくつもついてしまい,自分の子と同じ病名の子を探すのは,本当に難しい。


また,先天性心疾患をもった子は1%,三尖弁閉鎖症はその中でも1%を占めるのみという,珍しい病気というのも理由なのかもしれません。


病名の告知を受けて,ショックを引きずったままネットでいろいろと調べても,すぐにすべてを見切ってしまい,孤独感を味わいます。世界仰天ニュースに取り上げられた子は,すでに亡くなられているようで,さらに不安になります。


この病気へのいろいろな感情を乗り切るのは,そうそう容易くはありません。


娘の根っからの明るさや母の助けは,僕や妻の本当に大きな支えになっています。