武井スタジオのブログ

武井スタジオのブログ

東北大学工学部建築学科 3年生設計課題C2 "武井誠スタジオ"
2011.12.02-2012.01.26
進行状況報告、エスキスの場。

Amebaでブログを始めよう!



二日前にアップしたと思ったら、なぜかされてなかったので再度アップします。


コミュニケーションには、「場所」というものと密接な関わりがあるはずです。


僕は、「場所」というものを、気体のようなものだとイメージしています。
空気のように、重さがあり、密度があり、温度・湿度があり、風が吹けば流される。もちろん抽象的な意味での話ですが。
単に雰囲気や役割と言ってしまうことも可能ですが、気体とイメージしたほうが僕的にしっくりくることが多いんです。人や物が動くことで場所がかき乱されたり、雰囲気が開口部や隙間などから流れ出たりする様子なんかがです。


なんかよくわからないことを書いてますね。すみません。


何もない場所で発生した気体が放射状に広がるように、「場所」も何もない砂漠のような場所では放射状に流れ出し、薄くなっていきます。空間を壁等で囲うことで、「場所」をある程度中に閉じ込めることができます。


何らかの想像力を掻き立てるきっかけを作るためには、空間から流れ出した「場所」との接触が必要だとイメージしています。

この課題の前半は、壁による囲い方などで、「場所」の流れを上手くコントロールしてやれればいいのではないか、という方針で進めていました。そのため窓や隙間を意識していたのだと思います。しかし思いつく形はどれもなんというか、深い森のような威圧感をともなってしまうものばかりでした。


もっとソフトでシンプルに、「場所」をある空間にとどめながら、なおかつそれが少しずつ流れ出していくような形はないか、と考えました。そこで思いついたのが「くぼみ」です。

武井スタジオのブログ

気体のように、重みのある「場所」ならくぼみの中に流れ込んで留まり、「場所」が大きくなっていくとともに溢れだしていく、というイメージです。


いくつか画像で例をあげてみました。

武井スタジオのブログ
映画「2001年宇宙の旅」の、原始人が未知の物体と遭遇するシーンです。畏怖、緊張感といったものが地形のくぼみに充満しています。



武井スタジオのブログ
パリのポンピドゥーセンターの正面にある傾斜です。座ったり寝そべったりしている人もいれば、ストリート・ミュージシャンやアーティストが小銭稼ぎに作品を売ったり、パフォーマンスしたりしています。クリエイティブなエネルギーのようなものがこのくぼみに流れ込んでいるように感じました。


武井スタジオのブログ
地形を見ても感じます。山々に囲まれ、濃縮された「場所」が積層し、町や都市となっていくといったイメージを勝手に抱いてます。


↓余談ですが
武井スタジオのブログ

重なった円の中に四角形が描いてあります。辺が中央に向かって曲がっているように見えませんか?見えない人は心が曲がってる人です。

こんな感じで、くぼみという形にも人の注意を中に引き込む作用があるのではないかと思ってます。



と、フィーリングだけの胡散臭い話はここまでにしておいて、何やってるかを書いてきます。




くぼみの断面は、斜面にするか、下に凸の放物線型(スケボやる所みたいな)にするかとも考えましたが、最終的に面白そうだと感じたのは階段状に掘り下げていくことでした。段の幅や高さについていろいろ可能性を模索しています。


武井スタジオのブログ
武井スタジオのブログ
武井スタジオのブログ




↓くぼみをいろいろな形に引きのばして、場所の流れを作ってやることをイメージしながら作った模型です。
武井スタジオのブログ
プログラムはないです。水滴が表面張力でくっつきあう瞬間をイメージしました。屋根は余ったボードを適当に乗せただけです。あるくぼみの中にいれば、そのくぼみが繋がっている先の空間に意識が向いていくのではないかと考えました。


形に関してはこれ以上はプログラムがないと考えようがないので、プログラムを設定しました。

小学校で行きます。

コミュニケーションがなされる場であるということと、天井と床の高さが場所によって異なるので子どもにとっては楽しそうだ、と考えたからです。

生徒数や教員人数、敷地なんかもオリジナル設定で進めてるところです。

お疲れ様です。
前回のエスキス後に体調を崩してしまい、
ブログの更新が遅くなり申し訳ありません。

少しですがエスキスから考えたことと方針を報告します。

まず、基本事項です。
エスキス時にあまり大きくない建物にしなくてもよい、
という話をいただいたので、シンプルであまり大きくない建築を提案しようと思います。
プログラムとしては集合住宅から戸建て住宅へ変更します。

次に、今回のテーマである「階段」について、
階段の問題点として、
・建築の「付属物」になってしまっている
・とりあえず設けられたもの
の2点を挙げ、その問題を今回の提案で少しでも解決できればと考えています。

以下、コンセプト文の案です。

建築の「付属物」としての階段に疑問を感じている。
上下を移動するためだけに設けられた後づけの道具。
階段は建築の表に置かれることで、道具から解放され、建築の中心物へと姿を変える。
新しい階段を中心とした建築の提案。

また、ダイアグラムの案も考えました。
$武井スタジオのブログ
断面的に見た階段を端に寄せ、あたかも階段に囲まれたような建築にします。
形も建物を傾けたような形状になります。

そのダイアグラムを小さな模型にしました。
$武井スタジオのブログ

まだスタディを始めた段階なので、数日で平面・断面を一気に仕上げたいです。
敷地は前回の公園ではなく、この形にあった場所を選ぶか敷地なしか検討中です。
もう少し考えてから敷地は決めたいと思っています。

また考えてあと数回ブログにupします。
体調不良や案の変更で遅れをとった分効率的にスタディしていきたいです。
最後まであきらめず頑張ろうと思います。

お身体には十分お気をつけください。

現在の進行状況をupします。



まずは建物の形についてのイメージをダイアグラムで表してみました。

時間軸を増やし、2次元的に回してみました。
$武井スタジオのブログ



さらに3次元で空間的に考えました。
先に結果から言うと、
人工と自然の時間の境目の本質はまだ今の所発見出来てはいません。


$武井スタジオのブログ


$武井スタジオのブログ

概形ついては、おおまかにはこのような形で行こうかと思っています。
各棟の厚さ(高さ)は今は均一ですが、この厚さを変えたり、棟の形を楕円形にするなどの変化をつけても良いかと思っています。


C型の棟についた色は各々の時間軸を示しています。
例えば、
赤 → 秒
青 → 分
黄色→ 時間
緑 → 横浜線の時刻表
白 → 境川の流速
と時間軸を設定したりします。


秒・分・時間は既に周期は確定しているので、時計の様に回します。
横浜線は、既存の時刻表を用いてある一定の周期を作り、それを使って回します。

境川については、流速を常に計って、その速度を横浜線の最高速度95km/hと対比させて回す様にします。例えば流速10km/h であれば、 10/95=2/19 から、横浜線パターンの2/19の速度で回します。
自然の時間軸は自然に委ねて、恣意性は加えずに回す方が、空間がランダムに形成され、新鮮さを覚えると思います。新鮮さを覚えることで、人々の日常の時間感覚は長くなります。


「回し方」という観点で面白くなりそうなのは、
似ている周期の人工、自然の時間軸で回す事です。回し始めた当初は変化はあまり現れませんが、徐々にギャップが生じていきます。そのギャップに境目の本質が見えるのではないかというアイデアです。



「棟自体を回す」という観点では色々面白さは発見できました。
例えば、
・今日は住宅(人工的)の前に庭(自然的)があるが、翌日には無くなっている。人工と自然が関与したり、しなかったりします。
・今は玄関から階段までの距離が遠いが、3時間後には玄関の目の前に階段がある。
など。


菅原さんとエスキスをした際、
住居を入れるなら、動かない建築部分を作ってそこに住居をいれて、動く部分を感じられた方が良いとのアドバイスを頂きました。
確かに、視点が固定された位置から棟の動きを見る方が、時間の流れをシンプルに感じられると思いました。
形のイメージはこのような感じです。
$武井スタジオのブログ


また詳しく決まったらupします。

③・空間の探求



奥行きを感じさせたり、視野の抜け方が面白かったりする空間を考えていきました。



武井スタジオのブログ

斜めに切った壁。森に分け入っていくようでおもしろそう。でも先生の言うとおり既視感があったのでやめました。


武井スタジオのブログ

メビウスの輪のような壁。模型を回すと中央の向こう側の景色を切り取る窓の大きさが変わる。「コミュニケーション」を抽象的に表現したアートみたいな感じで個人的にお気に入り。部屋に飾ります(笑)



武井スタジオのブログ


武井スタジオのブログ

↓のような穴あきの壁を折りながらどんどん絡めていくことで、内外ともつかない空間を構成するという発想です。
武井スタジオのブログ
壁の全長を長い紙にプリントして、こんな壁の一筆書きからなってますってパフォーマンスやろうとしたんですが、既視感があったのでやめました。



武井スタジオのブログ

武井スタジオのブログ

武井スタジオのブログ

斜めに壁や天井を配置することで、空間の中にさまざまな三角形の窓が生まれます。
光の反射はすごくきれいですが、模型もCGも作るのが大変そうだったんで、あんまやりたくないです。



「切り取る」という意識にとらわれすぎて、窓や隙間を空間に配置していくスタディの繰り返しになってしまいました。
やりたいことは、「想像を喚起させる空間」、言い換えれば、「そこで何が行われているのかが気になる空間」を作ることです。光景の一部を切り取るという以外に、なにか方法はないだろうか、と考えました。



そうしてたどり着いた案が、床or地面に「くぼみ」をつけてやるといいうものでした。
地面にくぼみがあれば、なんとなくのぞいてみたくなりませんか?

武井スタジオのブログ

遠くからではくぼみの下は見えませんが、人が地面の中に消えていくような光景だったり、くぼみ付近の人の視線の方向などから、その存在を認知できます。


「くぼみ」ではどのようなことが可能か・・ということを模型を作りながらスタディしていきました。

詳しくは次の記事で

プレゼンでも話した、コミュニケーションのメカニズムについてです。


どう建築に結びついていくのかも分らずに考え始めました。

武井スタジオのブログ

右:自分の体験を伝えるAさん
左:伝えられた情報と、これまでの自分の経験や記憶をもとに想像を広げるBさん。



武井スタジオのブログ

左:興味関心を伝えるBさん
右:相手の知りたい部分を想像するAさん
これを繰り返して、パズルのピースをはめるように情報が伝達されていく。


------------↓伝える側--------------


トリミング(伝える部分を縁どる)
②記号化(伝えられる形に変換する)


------------↓伝えられる側-------------


③ 解釈(伝えられたものを取り込む)
想像(全容を想像する)


要は、コミュニケーションの面白さっていうのは、想像ゲームみたいなものなんじゃないか、ということです。




こんな俳句を紹介します。


古池や 蛙飛び込む 水の音


わずか17文字ですが、静けさ・作者の心の穏やかさ・風情のある庭の風景・季節など、さまざまな想像を喚起させるための厳選された17文字です。この詩が現在に至るまで教科書に載り続けているのも、「想像する」というステップが面白いからこそではないでしょうか。



空間においても、ある光景から全体の広がりを感じさせ、想像力を膨らませるような建築が作れれば、その建築の内外問わずコミュニケーションが生まれていくのではないか、と考えました(というか、無理矢理話を空間に持って行きました)。


というわけで、奥行きを感じさせたり、視野の抜け方が面白かったりする空間を考えていきました。