先日、某コミュニケーションアプリ上で、こんな積分の問題を見かけました。
(一部改変しています)
見たとき、『ちょっと面白そうだな。やってやろかな。』と思いました。因みに、出題者は「高校範囲で最高難度」や「意味わからんほど難しい」と謳ってました。
さて、どう解きましょうか。まず、やはり面倒なところを消しましょう。面倒なのは2つあります。①を含む冪乗、②を分母に含む分数形、ですね。
まず①から処理しましょう。ここはOne patternですね。二項定理を使います。あとで②の処理をするために、を作っておくことを忘れないように!!
これを元の式に代入して、
大きく分けて2つにわけることができました。すなわち(A)分母を①の処理ついでに②の処理対策したおかげで回避できた部分、(B)それが通用しなかった部分、です。
(A)はChebyshev多項式ってやつを使うと意外と簡単に処理できます。
Chebyshev多項式は、で表されるおよびで表されるを言います。厳密には、が奇数のときのみで表される多項式で、が偶数のときの多項式との積で表されます。
すると、は(k=1,2,3,,,N)の総和で書き表されます。或いは、はからまでの総和で書き表される。すなわち、
とかける。また、三角関数の直交性から
すなわち、求める積分値は
に等しい。
だいぶ長くなりましたね。分けましょうか。