「開場時間10分ほど遅れます」


YASUHIROさんの口から開場の遅れるお知らせ。


わざわざ大丈夫なのに………


と、内心思った。


楽しみは、時間が経てば経つほど楽しくなるから。


「その分、物販の時間作ります!」


大丈夫だって、プロデューサー👍


Looceは、そんなの気にしないのでね。


それに、待ち時間はファンの皆さんとお話しできる、貴重な時間なので、長くなるのは全然平気だった。


しばらくぶりなので、話したい事いっぱいだし。


ただ、時間が近づく事で、ワクワク感が爆発しそうで、抑えるのに必死だった。



余談になるが、『STRAWBERRY FIELDS』という響き、好きだな。


まもなくこの看板は撤去されてしまうだろうけど、Beatles好きからしたら、たまらないだろうな。


世代にもよるだろうけど、Beatlesというバンドは本当に偉大なバンドだと思う。


幅広い世代から人気があって、今もなおその人気は衰えない。


壮大すぎるかもしれないが、Loorisもそんなグループになってほしいな。


いや、彼女達ならきっとできる!!!


Loorisなら、それくらい大きなグループになれるという可能性がある。


これからが楽しみで仕方がない。


そんな思いを抱きながら、開場を待っていた。


「そういえば、1番て誰なんだろう?」


ふと、誰かが言った。


「たけひろさんでしょ?」


「いや、俺は今回3番す!」


「1番は〇〇ちゃんだったはず!」


「まだ来てないじゃん。」


そんな、他愛もないやりとりだけでも楽しいんだ。


やはり、同じものを好きという共通点があると、話が弾む。


そして、話していて嫌な気持ちにならない。


居心地が良いというのは、まさにこういうところだろう。


ライブハウスの入り口のモンスターも、朗らかにそんな状況を見ていた??笑



そうこうしていると、再びYASUHIROさんが姿をあらわした。


「お待たせしました!順番にお入りください!」


ついに、この時がきた。


久しぶりの高揚感に俺は包まれていた。


階段を1段ずつ降りて、ライブハウスの受付に。


この時間も、ライブイベントの醍醐味。


お金を握りしめて、まるでお菓子を買いに行く子供のようなファンの姿。


やっぱりライブハウスは最高な場所だ。


再認識していた俺が、そこにはいた。



END