皆さんこんにちは。

本日は「緑の資本主義の欠陥」というテーマで書き留めたいと思います。

 

斎藤幸平先生の「緑の資本主義の欠陥」という講演を拝聴しました。

斎藤先生は『人新生の「資本論」』の著者としても有名ですが、現在の資本主義的な社会の成り立ちでは、自然・緑の代謝のスピード(二酸化炭素の吸収や石油資源の再生)が消費中心の物質的な代謝のスピードに勝てないので、早晩我々市民は現在と同様の生活を保持できなくなることを危惧されています。

 

そして斎藤先生の「伝えたいこと」が、よく政治体制の変革のように言われてしまいがちですが、今回の講義から「資本主義の限界が共産主義を産む」というような単純な理論ではなく、私たちがこれからの子孫のために生物体地球人としての意識を正しく持つことが大切で、表面的なSGDs活動に満足してもいけないし、そもそもの根源は政治体制の問題ではない、ということなのだと感じました。

 

 

資本主義は効率的な拡大再生産を是とし、それゆえ社会が発展すると考えられています。

富も人口も増加することが繁栄の前提であるのでしょうが、永遠の成長などということはなく、歴史を見ても発展と停滞は繰り返されています。

日本は現在は高齢化が進展し人口も減少しています。でも人口が増えればそれだけ消費材も必要となり資源も消費しますから、必ずしも拡大傾向だけが善ではありません。その中でいかにシェアできるか、満足できるかが大切なポイントであるのではないでしょうか。

 

足るを知り、一定のサービスで良しとするような「コモン」が今の日本にも求められているのかもしれません。その点では、事業効率を求めるゆえに物流業者に時間指定で配送を強いるような過度なサービス要求を見直そうとしている動きは、適切なシェアをしていこうとする真っ当な考え方だと私は思っています。

 

斎藤先生は、現在の「帝国的生活様式」から脱却につながる臨界点はそう遠くないうちにくるのかもしれない、と言われていました。私はその予想に対しては、あまり期待をしてはいけないのかも、とちょっと悲観的に考えたりもしますが、変わるのは生活様式の前に、私たち一人ひとりの生き方や考え方、すなわち成熟の問題ではないかと感じます。

それ無しに、社会的な大きな潮流は生まれにくいのではないかと考えてしまいました。

 

「戦争は最大の資源消費である」と斎藤先生も言われておられましたが、これも政治体制というよりは、国民の考え方や生き方に大きく影響する教育やコミュニティでの相互作用が根源の問題であると私は考えてしまいます。

 

地球人としての正しい視点を持てるよう、身近な実践とともに学びを継続していきたいと思います。

 

最後までお読みくださりありがとうございした。

2023.11.12 #314

 

===============================

タラントディスカバリーラボの紹介

https://takeda-hiroshi.amebaownd.com

キャリアカウンセリング実施中

https://takeda-hiroshi.amebaownd.com/pages/4182052/page_202008291127

株式会社セイルのコラム欄に「キャリアエッセイ」を連載中

https://go-sail.co.jp/2023/04/38267/

HRプロ(株式会社セイル)に掲載中

https://www.hrpro.co.jp/download_detail.php?ccd=01209&pno=43

慶応丸の内シティキャンパスのメルマガに掲載されました

https://www.keiomcc.com/magazine/hiroba223/

===============================