皆さんこんにちは。

本日は、舟木彩乃さんが著した標記書籍を読んだ感想を書き留めたいと思います。

 

同書のメインテーマは、「首尾一貫感覚」を自分の中で育ててゆくことです。首尾一貫感覚とは、「極限のストレスを経験し、過酷な状況に直面したとしても、それを成長の糧にさえするなどして、自分の人生を全体として辻褄が合ったものにできる、つまりいいことや悪いこと、様々な出来事があったとしても、全体として腑に落ちると思える人生にすることのできる感覚」のことです。(同書37頁より引用)

 

この感覚を洗練していく上で、有意味感の醸成は大切な要素です。有意味感とは、自分の人生や自分自身に起こることにはすべて意味があると思えることで、自分の人生のゴールに向かう道程で、たとえ自分にとっては不都合なことであっても、それを必要な武器に変換して手に入れていくような感覚、と言い換えても良いかもしれません。

ポジティブ心理学を提唱したセリグマン教授も、幸せを構成する5つの要素であるPERMA理論の中で「M」、すなわち意味について教えてくれていますが、人生を考えるうえで、「何に価値を見出すか」「何を大切にするのか」「何を優先するのか」「何を求めていくのか」などを明確にしていくことの重要性を指摘されています。

 

 

 

また同書の中で、「他者からサポートをもらえる能力を高めること」の必要性について舟木さんが触れています。

世の中を渡っていく上で、自分自身が自立するために自分で能力を備えていくことは大切ですが、仕事でも社会対応でも、人間誰しも得手不得手もあれば、好き嫌いもありますね。逆境に陥った時に、自分の人生の主人公感を譲渡してはいけませんが、時には他者を頼ることもアリかと思います。「お互い様」はうまく使えば、何事も自力で行うよりも、幅広い貢献ができると思います。自分をブロックしてしまうのではなく、他者からサポートをうまく引き出せるような安心・安全な関係を作っておくことは、長い人生の中で大切なことではないでしょうか。

 

仕事でもピンチに陥った時、メール1本で、「これについて何か情報があったら教えてほしい」といえるような仲間が何人いるでしょうか。でもその仲間は、社内の人間は限りませんね。普段から自分でできるコミュニティを広げて、社外にネットワークを作っておけば、ピンチの際にも何等かで支援をいただけることがあるかもしれません。

そのためには、常日頃から越境学習を行い、越境先では「give and give」の気持ちでそのネットワークの利になるようなことを率先して行っていくことかと思います。

 

首尾一貫感覚という「ポジティブな全体統制感」を持ちつつ、変化の多い社会に対応していきたいと思いました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

2023.11.4 #313

 

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