皆さんこんにちは。
本日は、「おもしろきこともなき世におもしろく」をテーマに書き留めたいと思います。
標題の言葉は、高杉晋作の辞世の句と言われているものです。文字通り「面白くない世の中でも、面白くできるかどうかは自分次第」という意味です。
高杉晋作は幕末に生きた尊王攘夷派の獅子として知られていますが、その当時の世の中は、諸外国からの開国圧力がかかり、弱体化した幕府が対策も立てられぬまま日本国はこれからどうなるのか、という不安に満ちた時代だったのかもしれません。そういう忸怩たる思いを「面白くない世の中」と称したのであれば、高杉晋作は、本当の意味で日本国の未来を考えたリーダーの一人であったと言えるのではないでしょうか。
現在、私たちのおかれている状況はどうでしょう。
SDGs的に考えれば、日本は発展途上国の直面している貧困や不平等、教育格差、不衛生などの要改善状況にはあらず、逆に経済一辺倒できてしまった地球環境を改善するための勇気を持つことが求められているのが現状かと思われます。また、経済社会的な「ポスト現代」の姿をいまだに見つけることができず、人口減とともに国力衰退に歯止めをかけられないような、「おもしろきことも無い世の中」なのかもしれません。
おもしろきこともなき、で思い出す話があるのですが、先日ある友人から話を聞きました。
社内での処遇に不満があり、全てをネガティブに捉えて周囲の人間に当たり散らしている同僚がいるとのこと。その友人も、そのとばっちりを受けているようです。
「不条理な世の中というものを、まずは認めなければ仕方がない。その中で不条理に打ち勝って、私たちは生きて行かなければならない。」
これは瀬戸内寂聴さんの言葉ですが、社内での不遇を嘆いて被害者を装うパワーがあるのであれば、いまの自分の環境に留まらずに転職し、そのパワーをもっと自分自身に合うような社会貢献に資する機会に使うことの方が尊いのではと私は思います。
自分に与えられたミッションが現状の環境で発揮できるように働きかけることは大切ですが、必ずしもその環境と自分のミッションが一致するとは限らないからです。
「おもしろきことも無き世の中」と見るかどうかは、本人の意識によるところが大きいと思います。でも一人の力は必ずしも大きいわけではないです。それゆえ周囲を巻き込みながら、時には妥協しながらも、自分の進むべき道を模索していくのが社会人・組織人としての定めなのではないかと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
2023.8.19 #302
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