皆さんこんにちは。
本日は、「変わるのは、組織なのか個人なのか」をテーマに書き留めたいと思います。
先日、能條桃子さんの講演を聞く機会がありました。能條さんは、日本の閉塞感を打開するために、政治変革やジェンダー問題に取り組んでおられる活動家ですが、その講演を通して私が考えたことは、個人の変革に頼りすぎる社会の問題でした。
私は、企業内の変革にしても、また国単位での社会変革にしても、個人の意識化に大きく依るものだと考え今まで活動してきました。
個人の集合体が組織であり、組織というものは自ら人格を持つわけではありませんから、個人の意識が変わらない限りは組織も変わらない、という考えは、明確な真実であると考えるからです。
そして、特定の個人の意識と行動により、組織が大きく変わるという場面も沢山体験してきました。企業内でもまたスポーツチームでも、そのような大変革が起きた事象は沢山あることを私たちは学んでいます。
しかしながら、同時に個人の力は時には無力であったりします。それは、まだまだ変革のための意欲やエネルギーが足りないから、という意味ではなく、個人だけで考えていると、物事を動かすための視点がどうしても偏ってしまうからだと思います。
人間は、狩猟時代から人間よりも力の強い相手に対し、集団で戦うことで対応してきました。ですから、他の動物と比べて「社会脳」と呼ばれる前頭前野が極端に発達しています。そのような組織や集団に属する様々な構成員が、それぞれの意見を出し合い、妥協しながら、最善の知恵を求めて協働で行動するときにこそ、個人を超えた大きな力が生まれるのだと思います。企業体でも政党政治でも同じですね。
スラムダンクの話ですが、桜木花道の属する湘北高校がインハイ王者の山王高校と戦っている最中、キャプテン赤木は、「オレたちゃ別に仲良しじゃねえし、お前らには腹が立ってばかりだ。だが・・・このチームは最高だ」と吐露する場面があります。
個人の相違を超えて、目的に向かって何とか合わせようとする思いをもとに大きな目標に向かって協力できることが、変革につながる要素なのだと感じています。
すなわち、個人の変革に対する思いや努力が前提ではあるものの、それを有機的に結びつけるリーダーシップがあるときに、はじめて大きなムーブメントにつながるのではないか、と考えます。
そして、一人ひとりが当事者意識を持ち、自分の与えられた役割を果たしていくことがスタートなのだと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
2023.7.1 #295
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