皆さんこんにちは。
本日は、「人生の転機で考えること」をテーマに書き留めたいと思います。
先日、ある大学でキャリアの講義をする機会がありました。キャリアといっても、キャリア理論を主題とするものではなく、講話者の歩んできたアップダウンの人生の道のりを、キャリアの視点から振り返って学生さんたちに披露する、というものでした。
私の場合には、ライフラインチャートを用いて、小学校時代から現在までのエネルギーレベルを表しました。
私の場合、過去に何度もエネルギーレベルが低く精神的にも落ち込んでいる谷間状態があるのですが、その状態からどのようにして這い上がったか、学生さんからの質問もいただきました。
私なりに考えてきたことをお話したのですが、谷間のタイミングとか種類によっても異なります。それはそうと、一つは「同じ状態が永遠に続くことは無い」という諸行無常的な思考が必要だということをお話ししました。悪いこともずっと続かないし、良いこともずっと続くかは分からない、というある意味達観することも大切だということ。もう一つは、どうしても自分の力で打開できず、このままでは自分自身が崩壊してしまうとの危機感を持った時には、迷わずその環境から逃げることも大切だということです。
「逃げる」ことは「卑怯なこと」という考え方もあると思います。一度逃げたら、また同じような困難が来た時に逃げてしまうことになるのではないか、という不安も生じますよね。転職を繰り返す人間の中には、自分の力を過信した現実非適応型の人間もいることも事実です。ただ、我慢しすぎて自分が崩壊してしまったら、そもそも大切にしていた「自分であること」の状態すら維持できなくなってしまうのではないでしょうか。
動物は、敵が現れた場合に「闘争か逃走」という二者択一の選択をします。人間も動物ですから、自分の生存が脅かされる究極の状況においては、「闘争」が無理そうなら、「逃走」することも決しておかしくない選択なのです。逃走の後、新しい環境が以前の環境よりも良いという保証はありませんが、以前の環境より悪いかどうかもわかりません。自分の生存に合うか合わないか、経済的な条件も含めて検討し、自分を信じてリスタートすれば良いのだと思います。私自身、そんな谷間からの脱出を図ったこともあり、正直に学生さんの前で話をさせていただきました。
話を現在に戻しますが、ご縁があって同じ会社に勤める同僚が、会社を去る選択をするケースもあります。私のような年齢になると、若い社員に対しては親のような気持ちにもなります。出来れば同僚として長く同じ釜の飯を食べていきたいとは思いますが、その人にとって「自分らしく生きる」姿を自社内に見つけられないのであれば、そっと送りだしてあげることもキャリア支援の一つかと、最近は思うようになりました。
最後までお読みくださりありがとうございました。
2022.10.29 #261
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