核ごみ処分について、無視されている4つの問題

 今朝7月29日の新聞で高レベル放射性廃棄物処分場の科学的特性マップの経済産業省による公表に関する記事が出ています。

 しかし、深刻な問題が幾つもあり、それらが無視されています。

1.相変わらずプールでの使用済み核燃料の保管が続いていて、乾式キャスクでの保管が進まないこと。このため、地震などでプールの水が漏れるなどの事態が発生した場合、非常に大規模な放射能漏れに至る可能性が高いこと。少なくとも普通の使用済みウラン燃料であれば10年程度のプールでの保管後は乾式キャスクでの保管が十分に可能であり、乾式キャスクでの保管を早急に進める必要があります。なぜならば、プールで5年以上保管した放射性がかなり減衰した使用済み核燃料を、まだプールでの保管期間が短い、そのため、放射能の減衰がほとんどない使用済み核燃料と一緒にプールで保管することで、メルトダウンが一層大規模なものになってしまう可能性があるからです。

2.再処理に伴う環境への放射能漏れや、そもそも再処理によって、低・中レベルの放射性核廃棄物が格段に増加してしまう問題。再処理に伴い、新たに劣化ウランを大量に使うことになります。この劣化ウランは、使用済み核燃料に含まれているものは使えず、ウランの採掘から精製時に出た劣化ウランを新たに購入して使う必要があるのです。結果的に、重金属毒性を持つ劣化ウランの量が格段に多くなってしまいます。だからこそ、アメリカなどは再処理をせずに、使用済み核燃料をそのまま地層処分することにしているのです。再処理自体も技術的に困難であり、実際、六ヶ所村の再処理工場は何度も稼働開始時期の延期をしていて、再処理がまともにできるとは思えません。このことには、六ヶ所村が立地する青森県の太平洋沿岸部が311大地震の震源域の北側の隣接地域であり、今後かなり近い将来、311大地震と同じようなプレート境界型の大地震発生がほぼ確実であることも問題です。再処理の過程は、原子力発電のように大量に核燃料を一か所に集めることはないため、大規模な再臨界のような危険性はないはずですが、核物質が施設内にそれこそ現在の原発敷地内保管量の10基分以上が蓄積されていることに変わりはなく、再処理に伴う事故でかなり大規模な放射能漏れが発生する可能性は否定できないからです。

3.再処理して製造したMOX燃料、またはプルトニウム燃料は再度再処理をすることが出来ません。これは中性子線などの放射能が強すぎるためであり、その減衰のため数百年以上の期間、必然的にプールで水冷するしかないのです。しかし、純粋に経済的な側面だけを考えても、これが合理的であるとは思えません。更に、数百年という長期間、プール施設が故障せずに稼働できたとしても、その間に大きな地震の発生があり得ないとは言えません。これまで千年以上地震が起こってこなかった場所で地震が起こってる例が1995年阪神大震災以降の日本では目立ちます。青森県の大間原発は世界初のフルMOX燃料の原子炉であり、普通のウラン燃料は使わず、MOX燃料だけを使うとされていますが、安全運転のための知見の蓄積はありません。そもそも、フルMOXの時に原子炉がどう言った反応をするかは実験さえもされていないのです。

4.放射能は何万年、または何億年で消えますが、重金属毒性は永遠に消えることがありません。しかも、これは劣化ウランとかまたは核分裂しないウランなどにもあり、そういったものを大量に地下300mよりも深い所に埋設処分しても、一定期間後に重金属による地下水汚染につながることは確実です。

上の3点に共通しているのが、今後日本で起こるであろう内陸型のM7地震の危険性がほとんど考慮されていないことです。特に、静岡県にある浜岡原発や若狭湾にある原発群は危険です。首都直下地震が発生すれば、首都圏のすぐ西側のフィリピン海プレートでの地震である東海地震は相当近い時期に発生するのです。1923年大正関東大震災の後の昭和東南海地震の時に、東海地震が発生しなかったのは、前回版であった1707年宝永地震が非常に大きな地震で、伊豆半島の東西に蓄積されていた歪みがほぼ完全に解放されてしまったからです。現在は、1923年大正関東地震と1944年昭和東南海地震での割れ残りである東海地震震源域には以前よりも大きな歪みが蓄積されていますから、次回の南海トラフ地震では東海地震が必ず発生します。もし発生すれば、浜岡原発は全体が相当な規模での震災を起こすはずです。同様に若狭湾も歴史的にはかなり大きな地震が起こっていた地域であり、若狭湾に分散して立地している原発のどれかは致命的な事故に至ることは明らかだと思います。

そもそも、アメリカでは乾式キャスクでの保管が進んでいます。直接処分が予定されていようが、再処理が予定されていようが、一定期間は保管するしかなく、その期間をプールにするか、乾式キャスクにするかの問題です。地震がほとんど起こらないアメリカ東部でさえ、乾式キャスクでの保管が普通に行われているのに、日本でそれが311大地震以前は全く検討さえもされてこなかったことは異常ではないでしょうか。また、ヨーロッパでも乾式キャスクでの保管が普通です。日本は再処理をするためにプールで保管するとなっているようですが、フランスも再処理が前提であり、乾式キャスクでの保管が普通に行われています。日本は、乾式キャスクのコスト節約といったことが話題になり、プールでの保管がされてきた様子なのですが、結果的にこれが事故の苛酷化を招く原因になってしまっているのです。

経産省の幹部の方が、人口減少で、そのうちに候補地として立候補する自治体が出るだろうという話をされていたということです。しかし、、そうなる前に原発が大地震で大規模な放射能漏れを起こし、非常に広い国土が居住できなくなってしまう可能性のほうが高いのではないでしょうか。

そもそも、日本の人口減少は組織的に仕組まれてきた面が大きいようです。幼保一元化とか国立大学の学費高騰など、本来、いつでも普通に取り組んで是正できた問題でした。つまり、世界的に日本列島を核ごみ処分地として使うという計画が実行されてきたと見るのが合理的なのです。人口が少ない方が、その土地を核廃棄物処分場として使いやすいからです。官僚の方たちは、そういった計画を実行するために大規模に動かされてきたのではないでしょうか。少なくともそういった視点で、日本と世界の現状を再度振返ってみてもいいのではないでしょうか。

同じことが、地熱開発があまり進まないことにも言えると思います。特に、地熱に関する情報公開が進まないことは明らかに不合理であり、こういったことの根には日本国土を世界の核廃棄物処分場とする計画があると思います。

違うというのであれば、そうではないということを言っていただきたいと思います。大陸の地下へ重金属毒性を持つ廃棄物を大量に埋設できることの証明が必要です。ドイツでは過去何万年もの期間で出来上がった岩塩層に低レベル核廃棄物を埋設しましたが、地下水漏れが発見され、現在は、埋めたものを回収しています。

なぜ、戦後すぐにかなりの国で原発の運転が始まっていたのに、核ごみ処分地の試験プラントが何十年も本格的に取り組まれなかったのか。数万年の安全性が必要なプラントであれば、一刻も早く試験プラントを作り、耐用年数の試験に取り組むのが普通です。こういった矛盾がなぜあるのかを考えるべきだと思います。

福島第一原発の事故過程は不合理な点がいっぱいあります。そして、先日公表された3号機の格納容器内の動画はかなり不自然です。MOX燃料が使用されていた原子炉内は非常に高密度で中性子線が発生しているはずで、しかも中性子線の強度は数十年ではほとんど減少しません。使用済みMOX燃料は数百年はプールで水冷する必要があり、水で中性子線を遮るしかないのですが、そのプールの水深は10mを超えるはずです。今回、3号機の格納容器の中で撮影をしたロボットは格納容器の中で、どの程度の水深を確保できたのでしょうか。その情報は公開されていないはずです。少なくとも、圧力容器よりも下で格納容器の底よりも上の位置で、ロボットが撮影をしたはずですが、その状態でデブリからの中性子線を十分に避けれたとは思えません。

なぜ、福島第一原発事故時に原子炉の上に据え付けてあったはずの監視カメラの映像を検証しないのでしょうか。4号機プールの爆発回避のために米軍に工作を依頼し、その交換条件で監視カメラ映像を一切検証しないという密約が交わされた可能性が高いはずですが、仮にそうであっても、政府首脳が監視カメラ映像を検証して悪いはずはないのです。なぜなら、政府首脳はそういった密約の存在を知っているわけであり、監視カメラ映像を見ても、密約が漏れることにはならないからです。よって、政府首脳によっても監視カメラ映像が一切検証されていない様子であることは、事故全体、つまり、1号機の爆発から人為的に仕組まれてきた可能性があることを示唆しているのです。そうであれば、その工作の目的が何だったのかを考えるべきです。全ては、重金属を大陸の地下数百メートルに埋めることの不可能さにあるのではないでしょうか。ユーラシア大陸にも、北アメリカ大陸にも、核廃棄物の埋設はできないのです。そうであれば、どこに埋めるか。このことの意味を考えるべきです。

1990年ぐらいから日本全国で始まった県立高校入試不正は、古くからある縁故合格とは明確に違うものでした。これも、究極的には日本国土を世界の核廃棄物処分場として使うという計画のために行われた側面があると思います。実際、大学の研究者やマスコミ関係者による事実の歪曲が目立ちます。

アメリカで、使用済み核燃料を含む核廃棄物を他の物質と混合することで、地下に埋設できるように加工が可能だということが発表されたのですが、多分、その発表から1年程度は経過しています。現状で、劣化ウランは原野に放置されていることが多く、放射能が相当に低く、核分裂もしない劣化ウランでさえ混合による埋設が可能にはなっていない様子です。使用済み核燃料は、崩壊や核分裂により、分子レベルでの安定性がかなり低いはずであり、そういった物質を他の物質と混合させることで安定的に埋設処分できるようにできるとは考えにくいと思います。

2017年07月29日18時10分 武田信弘 ジオログ(http//geocities.yahoo.co.jp/gl/taked4700)はヤフーブログ(http//blogs.yahoo.co.jp/taked4700)へ移行しました。CN:119072、 SN:4314