11月22日福島県いわき沖M7.4地震の影響予測
11月22日に福島県いわき沖でM7.4の次の地震が発生しました。
発生時刻 2016年11月22日 5時59分ごろ
震源地 福島県沖(いわきの東北東60km付近)
緯度 北緯37.3度
経度 東経141.6度
深さ 10km
マグニチュード 7.3
正断層型です。海域での地震ですが、いわきの東北東60km付近とあることから分かるように、陸のプレートの内部での地震です。
北西ー南東方向に伸張軸がある正断層型です。つまり、北西方向と南西方向にそれぞれ引く力が断層面に垂直に加わったということです。
問題は、陸のプレート内で、北西方向と南西方向にそれぞれ引く力がどうやって発生したかです。色々な推測が出来るのでしょうが、自分は、あの地域の陸のプレートの下に沈み込んだ海山が動いた結果であると考えています。根拠は次の二つです。
1.あまり正確なものではないというお話があるのですが、Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」「東日本」( http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/mapout.php?_area=KANTO_MAP&_period=24hours&rn=18109 )を見ると、震源域、つまり、微小地震が固まって発生している地域が東北から南西方向へ帯状に広がっていて、震源球の伸張軸の方向と異なること。通常であれば、震源球の軸の方向に地殻全体の力が働いているので、その方向に微小地震が数多く分布するのです。そうはなっていないため、通常の地震を起こす地殻全体にかかる力以外の力が微小地震を発生させていると考えるしかありません。
2.そもそも、陸のプレートは海のプレートの影響を受けて地震を起こすことが普通です。特に東日本が載っている北アメリカプレートは、基本的に太平洋プレートの影響を受けて地震を起こします。311大地震の直後から福島県の太平洋岸で正断層型の地震が多発しましたが、原因は、それまで西側へ押し込まれていた陸のプレートが海溝部分が滑ったことで大きく東へ伸びたからです。しかし、311大地震の影響で起こっていた正断層型地震は数年で収まった様子です。そのことは、例えば、2015年11月の震源球を確認すれば分かります。
で、福島県沖とか茨城県沖、岩手県沖などの地震の震源球を確認してください。陸域に近い所では正断層型が発生していますが、沖合はほぼ全て逆断層型のはずです。なお、陸のプレートが伸びて起こる正断層型の場合、震源深さが浅いことが特徴です。これは、プレートの先端が先に伸びて、先端部から、プレートの陸に近い部分が引っ張られることを考えると、納得が行くはずです。表面に近い方が割れやすいということです。
なお、以上の二つの理由に加えて、福島県南部沿岸部から茨城県北部にかけて起こっている微小地震が正断層型であることがあります。この微小地震の帯は311大地震直後から発生しています。311大地震発生直後から数年間は明らかに311大地震で東北地方が東へ振れた影響で起こっていたと思いますが、それだけではなく、この地域の地下にある海山が微妙に動いていて、その関係で発生している微小地震であるように思います。根拠は次の二つです。
1.もし、東日本、それも三陸沖が東へ大きく振れた影響による微小地震であれば、この微小地震の帯がそれに整合するように発生しなければいけないのに、そうは見えないこと。つまり、三陸沖が東へ振れた結果、福島県から茨城県の沿岸部で地殻が南北方向に引っ張られて裂けているのであれば、そういった現象が地下で起こっていることを反映した微小地震の起こり方でなければいけないのに、そうはなっていないのです。例えば、2015年の地殻変動データ( http://www.gsi.go.jp/common/000136961.pdf )を見てみると、茨城県の沿岸部での変動はほとんどありません。しかし、微小地震の起こり方は311直後とそんなには変わらないのです。
2.微小地震の南端の位置が、この数年間変わっていなはずです。311大地震直後から、多分2年間程度は段々と南下していたのですが、この数年間は微小地震の塊の位置が変化しないのです。もし、三陸沖が東へ大きく振れたことが原因で福島県から茨城県の沿岸部が東西に裂かれているのであれば、だんだんと微小地震が南下してくるはずですが、そうはなっていないのです。
以上の二つの理由により、自分はこの地域の地下に海のプレートに載った海山があり、その頂が微妙に動いて陸のプレートの下面を突き上げ、それが陸のプレート内での正断層型地震になっているのだと思っています。
この福島県から茨城県にかけての微小地震について上の様な事を考えていたため、福島県いわき沖のM7.4地震も同じ理屈で起こっていると考えたわけです。
問題は、多分、二つあります。一つは今後陸のプレートがどうなるか。もう一つは、このM7.4地震を起こした原動力である太平洋プレートの沈み込みが今後どのような影響を与えるかです。
1.GPSデータで今回の地震の近傍の地点で西、または北西への地殻の動きがあったかどうかが問題ですが、自分は動いていないと思います。もし、GPSで動きが観測されていたのであれば、自分のこの推測は間違えであることになります。ともかく、GPSでこの震源域の近くでの動きが観測されていないのであれば、陸のプレートへの影響はないことになると思います。
2.太平洋プレートが北関東の地下へ沈み込んで行っていることは明らかです。M7を超える地震でしたから、太平洋プレートの沈み込みはかなりの規模で起こったはずであり、今後、茨城県北部、または栃木県、群馬県、埼玉県あたりで、ある程度大きな地震が起こると思います。そのタイミングは、Hi-net自動処理震源マップで「最新7日間」のN=の値が増加に転じた時でしょう。しかし、深度はかなり深いので、被害は出ないと思います。
問題は、より長期で、というか、その次に起こるであろうM7地震です。関東北部での深発地震があると、フィリピン海プレート及び太平洋プレートの関東平野の地下での沈み込み活動に影響を与えます。100キロ以上深い所での地震は、多分、より浅い所からプレートを引き込む効果しかないはずで、より浅い所での地震が起こりやすくなるのです。
昨日の朝の時点のHi-net自動処理震源マップの「最新24時間」、「日本全国広域」を見ると、三重県沖でM5程度の青いドットがありました。M5程度は比較的大きい方であり、太平洋プレートによる西への沈み込みが関東地方の東側で大きく起こりつつある可能性が高いと思います。
このことには、関東地方での地震発生が低調であることも関係があります。11月になってからの、伊豆小笠原諸島付近を除いた関東地方の震度を観測した地震は次の通りです。
11月24日 千葉県北西部 3.0
11月23日 房総半島南方沖 4.6
11月21日 茨城県南部 2.8
11月21日 茨城県沖 5.3
11月21日 茨城県沖 3.8
11月21日 茨城県沖 2.9
11月20日 茨城県北部 3.0
11月20日 茨城県沖 3.7
11月18日 茨城県北部 3.5
11月17日 千葉県北西部 4.1
11月15日 茨城県沖 4.6
11月12日 神奈川県西部 3.2
11月10日 埼玉県南部 3.3
11月12日 栃木県南部 2.9
11月9日 千葉県北東部 3.1
11月8日 茨城県沖 4.2
11月1日 千葉県東方沖 4.4
11月20日から21日にかけての茨城県沖の頻発は、22日の福島県沖M7.4の呼び水になっていた可能性が強いです。また、22日福島県沖M7.4の発生以降、関東地方では11月24日 千葉県北西部 3.0と11月23日 房総半島南方沖 4.6の2件しか震度を観測した地震が発生していません。8月から10月は伊豆小笠原諸島付近ので地震を入れて毎月30件以上の震度を観測した地震が起こっていました。この11月は、29日12:00現在で22件ですから、減少傾向です。
よって、シナリオとしては、茨城県から千葉県の沖合、または沿岸部でM5程度の地震が発生し、その後、より内陸部でのM7、首都圏直下M7が起こる可能性が強いと思います。この年末から来春ぐらいまでが可能性としては高いのだと思います。
2016年11月29日13時15分 武田信弘 ジオログ(http//geocities.yahoo.co.jp/gl/taked4700)はヤフーブログ(http//blogs.yahoo.co.jp/taked4700)へ移行しました。CN:103271 SN:3970