朝日新聞の慰安婦報道をめぐる池上氏のコラム掲載問題
全体の動きがどうもぎこちないというか、ピンとこない感じがします。そもそも、今回の池上氏のコラム、ピントはずれであるような感覚があります。
背景には、吉田清治氏の証言が虚偽だったということがあるようですが、太平洋戦争当時の日本軍の振る舞いには相当におかしなことがあったのは明らかです。または、敗戦まじかの軍の兵士がやることはどこの国でも同じようなことであり、更に言えば、戦況が苛酷な時に戦場で起こることはほぼ同じようなことであり、武力に勝った兵士が一般市民を、それが占領地であろうと自国の国土であろうと、犠牲にしていくのです。
今回の池上氏のコラムに対する違和感は、なぜ慰安婦問題そのものを扱うことを避けているのかというものです。単に朝日新聞が吉田氏の証言の裏付けがとれないとしたことをあたかも軍による強制がなかったものだという印象付けに使っているようにさえ思えます。それは女子挺身隊との混同があった朝日が反省し、しかし、その反省は93年当時からされているのだから、今になって誤報を認めるのは遅いと指摘していることからも分かります。
吉田証言が根拠のないものだとしても、それが日本軍による朝鮮女性強制連行がなかったという証明にはなりません。自分が数十年前に兵士として朝鮮・中国で戦いをした人たちから少しだけ話を聞いたときには、軍による現地市民への暴虐は当然のこととして行われていたように感じました。
慰安婦問題が出てくるのは、東南アジアと日本の関係を悪化させようという国際的な意思があるからのはずです。多分、そういったことは池上氏も朝日新聞も、政治家の方も、よく分かっていられるはずです。
色々な立場・事情でその時々の振る舞いをするのは仕方ないと思いますが、再び人々が武力をもって相争うことのないようにという配慮をすることは必要なはずです。どういった方向性を持った行動なのかと疑問を持たれないようにしていただきたいと思います。
2014年09月04日11時10分 武田信弘 ジオログ(http://geocities.yahoo.co.jp/gl/taked4700)はヤフーブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/taked4700)へ移行しました。CN:2340 SN:3343