4.3号炉はMOX燃料を一部装てんしていた。2010年8月に「燃料集合体全548体中148体を交換し、うち32体はMOX燃料」であったという。つまり、事故時にはMOX燃料は半年ほど燃えた状態だったということ。

5.爆発映像を見ると、まず閃光が見え、その次に低い位置に煙が見える。そして、その次に鉛直上方に高く黒煙が上がる。爆発音が3回聞こえる。

6.http://realtime.wsj.com/japan/2011/03/22/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%AE3%E5%8F%B7%E6%A9%9F%E3%81%AF%E3%83%97%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AB/に、3号機の爆発の一週間後である3月21日に3号機から立ち上る灰色(黒色とも見える)の煙の写真がある。電線の被覆のビニールが燃えた結果の煙という話しもある様子だが、かなり多量の煙であり、しかも事故後水で冷却がされてきたのだから、ビニール等の可燃物が燃えたというのは考えにくい。

7.仮に3号機の原子炉の燃料のメルトダウンが11日深夜に始まったとして爆発があった14日昼までには丸々二日間はあったことになる。そうであれば、核燃料のかなりの部分が溶けてメルトダウンしそれらが圧力容器の底を溶かして格納容器の底にたまっていたはずだ。

8.もし、ある程度の量の核燃料が液体の形でまとまればそこで一気に臨界に達し、連続核反応が始まる。

9.もともと、MOX燃料は通常のウラン燃料に比べて非常に発熱量が大きい。だから、きちんと制御棒が効いていてもある程度燃やした後のMOX燃料は燃料棒内部に発生した核分裂生成物の崩壊によって大量の熱を出している。

10.MOX燃料に使われているプルトニウムは通常の燃料のウランに比べて一回の分裂で出す中性子線が2割程度多い。

11.3月14日の午前11時1分の直前、格納容器の底に溶けて溜まった核燃料にはウランやプルトニウムが混ざっていて、地震の影響でそれらが揺さぶられ、一部が波立ち、結果的にそれが溶けた核燃料を一つのまとまりにさせ、臨界量を超えさせた。多分、臨界を超えたこの時に閃光が発生したはず。

12.臨界と同時に連続核分裂が始まる。一気に大量の熱が発生し、その熱で核燃料自体が蒸発し爆発に至る。これがウランやプルトニウムが燃えた黒い煙の正体ではないだろうか。

13.まず、格納容器内の圧力が急激に高まり、結果として格納容器内にある圧力容器が潰されて破壊される。これが一回目の爆発音。

14.圧力容器が爆発したのとほぼ同時に格納容器も破裂する。これが二回目の爆発音。

15.格納容器の底にたまった核燃料が臨界に達し、それが連続核分裂を起こした結果、大量の中性子線が周囲に出される。

16.その中性子線を原子炉のすぐ横にあるプール内の核燃料の一部、多分、原子炉側にあったものがあびて、それらが一気に分裂する。その結果、プールの一部で爆発が生じる。これが三回目の爆発音。

17.格納容器の底にたまった溶けた核燃料が起こした連続核分裂は最低限の臨界量で発生しているはず。だから、3号機の原子炉建屋全体を破壊するほどの爆発ではなかった。

18.プールでの核分裂は中性子線を側面から一気に浴びたためある程度大きな爆発になった。プールは上部が開いているため、上方へ爆発エネルギーが向かい、爆炎を鉛直上方へ吹き上げた。この時の熱量と直前の格納容器での爆発での熱量が合わさって原子炉建屋の上部の鉄骨を飴のように曲げた。

19.中性子の遮蔽は、普通、水で行っている。金属などではほとんど止めることが出来ないし、コンクリートも中に含まれる水分が減ればあまり遮蔽効果はない。14日の爆発の11時間ほど前に海水の注入を止めていた。だから、原子炉内にもプールにも水はほぼなかったはずで、原子炉内で発生した中性子がプール内の核燃料体にまで届いた可能性は高い。

20.3月21日の黒煙は格納容器の底に溶けてたまった核燃料が極小規模の連続核反応を起こしたり、もともと運転中に発生していた核分裂生成物の崩壊熱で高温になり、その結果ウランやプルトニウムが蒸発して黒煙となった。