リビアはカダフィ大佐らの無血革命で1969年以来、世界でもっとも民主的かつ最も充実した社会保障が敷かれた国だったが、2011年の2月から10月までの200日余りでカダフィ大佐は殺害され、今は混乱の最中にある様子だ。リビアは1988年12月のパンアメリカン航空103便爆破事件(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E8%88%AA%E7%A9%BA103%E4%BE%BF%E7%88%86%E7%A0%B4%E4%BA%8B%E4%BB%B6)というあまりに不自然な航空機テロ事件により、経済制裁を受け、石油の輸出がほとんど止まり外貨を稼げなくなってしまった。この航空機テロは、1986年アメリカ軍部による空爆、この空爆によってカダフィは幼い養女を殺されているが、この空爆に対するカダフィ側の報復だとされている。しかし、こんな航空機テロをしてもアメリカの支配層には何の意味もないことはカダフィには十分に分かっていたことのはずだ。アメリカの支配層は自国民をもダシにして自らの富を増やそうとするわけで、たとえアメリカ国民が数百人乗っていた飛行機を墜落させてもなんら彼らには堪えないと考えるはずだ。また、そもそも、経済制裁が、南アフリカ共和国(アパルトヘイトなど 1962年 - 1991年)、イラン(イラン・イラク戦争時 1980年 - 1988年)、アルゼンチン(フォークランド戦争時 1982年)などのように行われていて、国内の産業基盤がぜい弱なリビアが経済制裁を受ければ大変なことになるということも簡単に理解できることだ。リビアは、1969年のカダフィ大佐らの政権掌握のほぼ直後からさまざまな形でのクーデターに悩まされる。その結果、1980年にカダフィはリビア国外に居住する反政府活動家らに対する殺害を命じてしまい、実際にヨーロッパ在住の12名のリビア人がカダフィの部下により殺害されている。アメリカの空爆はこういったことに対する報復とされるが、そもそも、カダフィ政権成立直後から頻繁に起こされたクーデター騒ぎは全て、カダフィに国外在住リビア人殺害をやらせるために起こされたと思える。

 つまり、カダフィ大佐は様々な形で誘導され、テロ支援国家指導者とか独裁者と言うイメージを国際的にでっち上げられた挙句、200日余りで政権を追われ殺害されてしまったのだ。

 ユーゴスラビアもリビアも本来なら相当程度にいい国になっていたはずだ。特にリビアは高品質な原油のアフリカ一の産油量があり、一般市民が国としての一体感と勤労の精神をもう少し身につけておけばああいった市民革命を装った石油資源乗っ取りをされてしまうことはなく、今でも豊かで安全な生活を送ることができたはずだった。

 今の日本も、ユーゴスラビアやリビアと同じ運命をたどるのではないかと危惧されてならない。尼崎事件や三重県朝日町の事件にみられるような警察権力を利用した脅しのための出ちあげ事件が起こされてしまってい、その背景には一般市民と権力側との分離があるからだ。特に日本は太平洋戦争後、社会のほぼ隅々までアメリカによる支配が巧妙に隠された形で行きわたっていて、そういった支配が戦後日本を工業化させ、原発を造らせて放射能漏れ事故で国土を汚染させて、世界の核廃棄物処分場にすることを目的としていたことが明らかであり、一般市民と権力側が今のような状態にあるのはとても危険なことのように思える。日本が世界の核廃棄物処分場にされつつあることは、例えば福島第一原発事故のいろいろな不合理な処理を考えても事実だと考えざるを得ない。原子炉建屋に東電やIAEAによって付けられていた監視カメラ映像が公開されないこと、本来公開されるべきスピーディの汚染拡散予想シュミレーションが隠されたこと、安定ヨウ素剤が配布されなかったことなどは、全て地震で原子炉がかなりの程度破壊され、それによる放射能漏れが非常に大規模に地震直後に起こったことを示唆するものだ。つまり、そうしないと、水素爆発での被曝が避けられてしまい、地震を原因とした放射能漏れが大規模にあったことが明らかになってしまうからだ。これら以外にも不可思議な事故処理は10や20はすぐにあげることができるほどある。また、世界中で核廃棄物処分場は実現していない。アメリカは国内の原子炉の運転期間が既に30年から40年になり、廃炉ラッシュの時期に来ているのにもかかわらず、国内唯一の高レベル核廃棄物処分場計画であるユッカマウンテン処分場を2009年に凍結してしまっている。