5.では、なぜ、この時期、菅降ろしがまた行われたのか。それは民主党内で脱原発を叫ぶ残り少ない議員の中心にいられたのが菅直人氏だったからだろう。プラスして大河原雅子氏も脱原発に積極的だった。つまり、先の衆議院選挙で数多くの脱原発派の議員の方たちが落選し、今回の参議院選挙でも多くの脱原発議員の方が国会を去る結果が出ていて、脱原発の動きの中心に菅直人氏しか残らないという状況ができていたからではないだろうか。日経新聞は、「原発稼働ゼロ 30年代に 民主提言廃炉時期示さず 選挙にらむ」2012/9/7付で「執行部は原発ゼロを目指すものの時期を明示しない案で落としどころを探った。菅直人前首相ら脱原発派が明示を求め、『30年代に稼働ゼロ』で折り合った」(http://www.nikkei.com/article/DGXDASFS06033_W2A900C1MM8000/)と書いている。

6.共産党が脱原発・反原発を主張して議席を伸ばしているが、多分、今の状況では共産党が政権をとることはない。だから、脱原発の勢力をすべて共産党へ集約することが行われたと言っていいはずだ。つまり、福島第一原発事故後の民主党内のごたごたと分裂は全て脱原発議員を分派させて弱小政党にし、落選させ、反原発政党を共産党だけにするという狙いのもとに行われてきたということだ。

7.山口・周南市の集落で4軒の住宅からあわせて5人の遺体が見つかったという事件もこの計画に合わせて起こされたものと見ることができる。投票日の21日、当選確実が既に出された後の午後9時過ぎに最初の火災が起こっている。つまり、鈴木寛氏と大河原氏両者の落選が決まったのを見てこの事件の幕が切って落とされたはずだ。遺体が火災で焼け落ちた家屋から発見されたのは、2009年10月に起こった千葉大園芸学部女子大生殺害放火事件と同じことだと思う。つまり、遺体を黒焦げにして判別できないようにするということだ。だから、現実には殺人は起こっていないと思う。そもそも、この事件は動機の説明ができていない。また、車で逃走していないことは事件を地元県警の管轄範囲内で収めるということだったはずだ。容疑者が26日に見つかったというのも、菅直人氏へ処分がほぼ決着したので、その処分のニュースとぶつける意味があったと解釈ができる。

8.今後の展開として予定されていたのは、民主党代表として岡田克也氏が付き、前原誠司氏などを押し立てて、みんなの党や維新などとの連携を探り、究極的には共産党以外の野党をすべて吸収してしまおうということだったと思う。民主党は約100億円に上る政党交付金をため込んだままだ。今回の選挙でもあまり使った様子がない。自民党や生活の党がテレビコマーシャルを打ったが民主党はテレビコマーシャルを今回やっていない。前回参議院選では18億円ほどを使っていたということで、今回はそれがそのまま節約になっている。(http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/93e90417a7e0af8661d9eba604de45ea)なお、民主党は2010年から昨年まで自民党よりも約60億円多い160億円程度を毎年政党交付金として受け取ってきている。だから、今年分が自民党よりも60億円ほど少ない85億円でも十分にテレビコマーシャルを打つことはできたはずだ。つまり、海江田民主党はもともと選挙での負けを運命づけられていたと言ってもいい。興味深いことに維新の会もテレビコマーシャルを打っていない様子だ。しかし、維新の会は今年約27億円の政党交付金が割り当てられている。生活の党はテレビコマーシャルを打ったが約8億円が決まってい、みんなの党は約18億円が決まっている。こうして見ると、維新の橋下代表の失言問題もわざわざ票を減らして日本維新の会が野党の中で特に目立ってしまうのを避けたものと言う解釈も可能かもしれない。電事連関係の議員が多い自民党を勝たせることで、自民党が実質的な脱原発に向かうことを妨害するという意味があったという解釈は可能だろう。

9.菅直人氏の処分が党員資格停止3か月というのは、除籍が無理ならせめてTPP批准や消費税増税の判断の時に黙っておかせたいということだと思う。次回のTPP会合は8月22日であり、菅直人氏の資格停止が解ける10月末までに批准の国会討議が終わってしまう可能性もある。