海溝型の大地震が起こる前の数十年でどの程度その周辺域で地震が起こるか、その実例がhttp://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/PNG/fig7.C.png
にある。これは1946年に起こった南海地震の直前40年間に震源域の周辺で起こった地震を示したものだ。ここには40年間で12個のマグニチュード6以上の地震が載っている。

1909年 姉川地震   M6.8
1916年        M6.1
1923年        M6.5
1925年 北但馬地震  M6.8
1927年 北丹後地震  M7.3
1936年 河内大和地震 M6.4
1938年        M6.8
1943年        M6.2
1943年        M6.2
1943年 鳥取地震   M7.2
1944年 東南海地震  M7.0
1946年 南海地震   M8.0

 これらの地震は何も全国で起こった地震ではなくて、関西地域で起こった地震だけでこれだけになる。なお、1946年に起こった南海地震以降の40年間では次に挙げる3回しかM6以上の地震が起こっていない。

1963年 御前崎地震    M6.9
1983年 鳥取県中部地震 M6.2
1995年 兵庫県南部地震 M7.2

 なお、地震の起こり方について、注意しなければいけないことがある。それはマグニチュードが2程度であっても震源が浅ければ大きな揺れが起こるということだ。その実例がつい先日箱根で起こっている。2月10日午後1時過ぎに箱根で起こった地震だ。http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130306-00000511-playboyz-soci
にある記事には次のように書かれている。

「箱根地域の地震火山活動を継続観測している神奈川県温泉地学研究所の発表によると、この地震の規模はマグニチュード2.3。さほど大きくはないものの、震源が大涌谷直下1.8kmと浅かったため局地的に震度5に達したという。」

 そして、この地震では震源が浅い地震の特徴として縦揺れが大きかった様子だ。「最初は地震だと思いませんでした。いきなり『ズドーン!』とデカい音が響いて地面が跳ね上がり、体がよろけて倒れそうになった。てっきり噴火か、何かの爆発事故かと思って周りを見渡すと、ロープウェイのゴンドラが上下に揺れ続けていたので地震だとわかりました。30年以上も箱根で働いてきたけど、こんなに瞬間的で強い地震は経験したことがない」と言う発言がされている。

 この地震は通常の地震としては記録されていない。現状の地震観測網では震度を記録できていないからだ。この間の地震は次のようになっている。

2013年2月10日 14時17分頃  宮城県沖 M3.5 1
2013年2月10日 7時4分頃  福島県沖 M4.4 1

 つまり、現状の地震観測網のほとんどは1995年の阪神大震災後に整備されたものであり、マグニチュード5程度以下の地震について、1946年以前はほとんど記録されていない可能性があるのだ。マグニチュード3以下の地震であっても震源が2キロ以内であれば震度5程度の揺れが起こることは注目に値するだろう。そして、1986年に起こったチェルノブイリ原発事故はやはりマグニチュード2から3程度の小さな地震が原因だったという話があることを指摘しておきたい。

 以上見たように、今後、南海地震や東海地震の震源域の周辺でマグニチュード6程度の地震が年に一回程度起こってくることはほぼ確実なのだ。そして、もし震源が数キロ程度と浅ければマグニチュードが3以下であっても原発が大きな被害を被ってしまう。だから、今後10年とか20年程度で原発事故が起こってしまうのはかなり確実だと言える。