更に問題であるのは、地震縦揺れと地震の縦波とは同じではないと言うことです。地震の縦揺れはいろいろな原因で起こります。地震横波が来る角度によって地表面では縦揺れになることもあるのです。また表面波という地震波はやはり縦揺れを起こします。それに対し、地震縦波は衝撃波とかエネルギー波とも言われ、必ずしも揺れを伴うものではなく、単にハンマーで殴ったような衝撃を与えるのです。普通日常生活で体験する縦揺れがほとんどこういった衝撃を伴わないのは、単に地震の震源が直下ではなくて有る程度はなれたところにあり、かつ、地震縦波が横波に比較して減衰しやすいこと、更に減衰はやわらかい地盤で起こりやすく日本の住居はほとんど堆積層の柔らかい地盤の上に作られているため、減衰して非常に弱くなった縦波しか経験していないからです。
もし、都市部の直下でマグニチュード7を超えた地震が起これば、かつその震源深さが15キロ程度であれば、その震源域の上にある建築物は大きな縦波に直撃されます。この場合の耐震性はほとんどシュミレーションされてはいないはずです。
更に、原発は基本的に岩盤の上に直接建築されます。日本の場合、火成岩の硬い岩盤ではなく、泥岩や砂岩といったやわらかい岩盤の上に造られているのですが、それでも普通の地盤に比べて格段に硬いので地震縦波を伝えやすいはずです。つまり、都市部で受けるよりもより強い地震縦波を原発は受けることになるのです。
地震の本震は数分間は続き、その間、何回もいろいろな方向から揺れが襲います。何度も何度もいろいろな角度から揺さぶられるわけで、たとえ強い縦波を乗り切った場合でも、その後の横揺れで最終的に崩れてしまうと言うこともありえます。
311の地震では想定外の揺れが襲い、想定外の津波が大きな被害をもたらしたとされます。次なる首都圏地震でまた想定外の被害を出さないためにも地震縦波がどんな影響を与えるのか、その検証が必要です。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から連番号を付しています。<<1025>>
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