1 2008年の四川大地震は揚子江プレートというマイクロプレートの西端で起こりました。そして、その東端に位置するのが新燃岳や桜島です。四川大地震が起こった後、これらの火山の噴火活動が活発化しました。この一月程は小康状態にありますが、数年間と言う期間で見た場合、ほぼ確実にかなりの規模の噴火に至るはずです。そうなれば、噴火の前にかなり大きな地震が近郊で起こる可能性が高く、その場合、より揚子江プレート側の川内地域で起こる可能性がかなりあります。
2 直下型の地震が原発直下で起こった場合、地震縦波の影響が大きくなります。縦波は衝撃波とも言われ、まったく耐震設計で考慮されていません。通常、縦波は減衰しやすく、柔らかい地盤に建つ建設物が多いこともあって、日本では今までほとんど縦波の被害がなかったからです。しかし、縦波は固い地盤を伝わり易く、原発は岩盤の上に直接建設されているため、縦波の影響を強く受けてしまいます。原発は建物自体だけではなく、各種設備の耐震性が問題であり、衝撃波により、配管破断、炉心脱落などが予測されます。
3 原発の発電コストは故意に安くされています。例えば、夜間原発の余剰電力を生かすために運転される揚水発電所についてはそのコストはまったく原発の発電コストに含まれていません。更に、揚水発電では電力ロスが3割程度はでてしまいます。
4 使用済核燃料は地層処分できません。アメリカ基準では100万年の保管が必要とされています。しかし、鹿児島湾の歴史は数万年です。100万年もの期間にわたって安全に保管できるような地盤は日本にありません。実を言うと大陸にも地層処分はできません。なぜなら、何億年たっても重金属毒性は消えずに残ってしまうからです。世界中で処分できないとき、大陸プレートに属していない、西風風下側に位置していて、事故が起こっても他にあまり影響をあたえない地域は世界にあまりありません。日本はその数少ない地域のひとつです。
5 ヨルダンへ原発輸出がされつつあります。日本政府はヨルダン政府と原子力協定を締結してしまいました。しかし、ヨルダンは王国であり、政府と国王が指名して議員が選ばれる上院が原発輸入に積極的であるだけで、選挙で選ばれる下院は反対の議員が大多数です。もし、砂漠の国であるヨルダンで原発事故が起これば、危険性を分かった上で輸出を後押しした日本政府の責任が国際的に問われてしまいます。福島第一原発事故で汚染された土地にヨルダンの事故で発生した汚染物質を保管せよという国際的な声が上がることは目に見えています。
6 川内原発で事故が起これば、日本の国土のほとんどが一瞬にして核汚染してしまいます。そうなれば、世界中の使用済核燃料や核爆弾の核燃料廃棄物の処分を日本で行うべきだという声が世界的に発せられてしまうはずです。
7 翻って、本来日本は地熱資源の宝庫です。地熱発電は安定性があり、太陽光や風力のようにバックアップ電源が必要ではなく、スマートグリッドの必要性もありません。地熱のトータルコストは太陽光の10分の1、風力の6分の1程度にはなります。
8 現在LNG火力がすすめられようとしていますが、国際的な平均価格の3倍程度で電力各社は輸入をしています。石油についても高値で輸入をしていて、総括原価方式がそういった高値買いを可能にしています。太陽光や風力ではバックアップ電源としての火力発電が必須であり、現在年額20兆円から30兆円の化石燃料輸入代金を大きく上回る代金を将来払っていくことになり、少子高齢化する日本にそんな余力はありません。
9 地熱であれば、冬季の農業が可能になり、また地下深く掘る井戸が地下水の状況などを観察することに役立ち、地震予知をより正確なものにできます。地域への熱供給が加納です。
10 鹿児島を含む九州は火の国であり、東北とともに地熱資源に特に恵まれた地域です。将来の安全のために一刻も早く川内原発を廃止し、地熱開発を大規模に進めるべきです。なお、現在の地熱発電技術では温泉と競合することはありません。そもそも既存の温泉を利用しての地熱発電が可能になるバイナリー発電という技術が実用化されています。
以上のようなことを陳情書類には述べさせていただいてあります。ぜひ、趣旨を理解していただき、意見書の採択をお願いいたします。
2012年2月17日
以上コピー終り。
時間を取って読んでいただきありがとうございました。
2012年2月24日
武田信弘
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から連番号を付しています。<<1006>>