エネルギー基本計画
平成22年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画がここ(http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004657/energy.html)に載っている。それによると、「2030年に向けた目標」として、次の5項目を掲げている。
1.エネルギー自給率及び化石燃料の自主開発比率を倍増、自主エネルギー比率を現状の38%から70%程度まで向上
2.ゼロ・エミッション電源比率を現状の34%から約70%に引き上げ
3.「暮らし」(家庭部門)のCO2を半減
4.産業部門での世界最高のエネルギー利用効率の維持・強化
5.我が国企業群のエネルギー製品等が国際市場でトップシェア獲得
どの目標も素晴らしいものだが、実現のための主要な手段として考えられていたのが原発だ。化石燃料もウラン資源も国内にはないので、「自主エネルギー比率を現状の38%から70%程度まで向上」するためには国内で再生可能自然エネルギーの大規模な開発しかないはずだが、政府はウラン資源を「自給エネルギー」扱いしている。(http://www.taro.org/2011/09/post-1095.php)「ウランはいったん輸入しても三年ぐらいは燃えているので準国産エネルギーとしている」ということだ。しかしこれは明らかに欺瞞だ。
それどころか、この目標自体が原発の大幅増強を実現するために作られたものである様子だ。昨年(2010年)6月民主党政権は「2030年までのエネルギー政策の方向性を示す『エネルギー基本計画』を閣議決定した。エネルギーの安定調達や地球温暖化対策を強化するため、2030年までに14基以上の原発を新増設し、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入拡大を盛り込んだ」という事実があるからだ。
原発14基増設とは、最低でも1基100万キロワット時はあるので最低限1400万キロワット時、実際には1基150万キロワット時程度で2100万キロワット時を原発で新規供給することを意味する。これは稼働率を90%と仮定すると年間発電量は2100万 * 24 * 365 * 0.9 = 1655億6400万キロワット時で簡便化のために1700億キロワット時と見積もってみる。日本の総発電量は今後の増加を見込んで2030年で12000億キロワット時程度だろうから、その70%というと8400億キロワット時程度。現状で原子力発電所の発電設備容量は5000万キロワット時程度でこれがやはり稼働率90%で発電したとしてその発電量は量は4000億キロワット時程度だから、増設14基分を加えても5700億キロワットにしかならない。菅直人元首相が提唱した1千万戸ソーラーパネル構想で今後の技術進歩を見込んでも500億キロワット時程度からせいぜい1000億キロワット時程度であるはずだ。この分と原発分を合わせても6700億キロワット時であり、自主エネルギー比率70%達成に必要な8400億キロワット時には1700億キロワット時足りない。
風力発電は日本の現状では台風や雷、風速や風向きの変化などの悪条件のためとても1000億キロワット時という規模での導入は見込めないだろうから、地熱発電を大幅導入するかまたは原発をより多くするしかない。ところが地熱発電の新規開発の動きは鈍い。つまり、「14基以上の原発を新増設」とあるように原発の新規建設を14基ではなくてもっと多くする狙いがあったようなのだ。
新規原発1基150万キロワット時、稼働率90%として、年間で120億キロワット時程度の発電ができる。つまり、不足している1700億キロワット時分には14基分の原発増設となるのだ。だから、「2030年までに14基以上の原発を新増設」とは現実にはその倍の28基の新増設ということを意味する。現状で日本には17か所の原子力発電所があるから、それぞれの発電所で1基から2基の増設が必要になる計算だ。
しかし、311の震災と福島第一原発事故を受けて今後の新規建設は無理だろう。今後日本はいよいよ本格的に地震の活動期に入っていくだろうし、直下型の地震に対する原発の安全性は決して実証されたものではない。更に、使用済みの核燃料の処分は今後ますます困難になるばかりだ。なりより高レベル廃棄物の地層処分は1万年以上の保管が必要とされ、日本のような地震頻発国、人口稠密国にできるはずがない。
2030年の電力需要見通しを現状より微増の10000億キロワット時として、その70%を自然エネルギーで確保する場合のモデルケースを考えてみよう。太陽光を1000億キロワット時と仮定する。残りは6000億キロワット時が必要になる。マイクロ水力と風力で合計やはり1000億キロワット時達成できるとして、残りは5000億キロワット時だ。
平成22年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画がここ(http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004657/energy.html)に載っている。それによると、「2030年に向けた目標」として、次の5項目を掲げている。
1.エネルギー自給率及び化石燃料の自主開発比率を倍増、自主エネルギー比率を現状の38%から70%程度まで向上
2.ゼロ・エミッション電源比率を現状の34%から約70%に引き上げ
3.「暮らし」(家庭部門)のCO2を半減
4.産業部門での世界最高のエネルギー利用効率の維持・強化
5.我が国企業群のエネルギー製品等が国際市場でトップシェア獲得
どの目標も素晴らしいものだが、実現のための主要な手段として考えられていたのが原発だ。化石燃料もウラン資源も国内にはないので、「自主エネルギー比率を現状の38%から70%程度まで向上」するためには国内で再生可能自然エネルギーの大規模な開発しかないはずだが、政府はウラン資源を「自給エネルギー」扱いしている。(http://www.taro.org/2011/09/post-1095.php)「ウランはいったん輸入しても三年ぐらいは燃えているので準国産エネルギーとしている」ということだ。しかしこれは明らかに欺瞞だ。
それどころか、この目標自体が原発の大幅増強を実現するために作られたものである様子だ。昨年(2010年)6月民主党政権は「2030年までのエネルギー政策の方向性を示す『エネルギー基本計画』を閣議決定した。エネルギーの安定調達や地球温暖化対策を強化するため、2030年までに14基以上の原発を新増設し、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入拡大を盛り込んだ」という事実があるからだ。
原発14基増設とは、最低でも1基100万キロワット時はあるので最低限1400万キロワット時、実際には1基150万キロワット時程度で2100万キロワット時を原発で新規供給することを意味する。これは稼働率を90%と仮定すると年間発電量は2100万 * 24 * 365 * 0.9 = 1655億6400万キロワット時で簡便化のために1700億キロワット時と見積もってみる。日本の総発電量は今後の増加を見込んで2030年で12000億キロワット時程度だろうから、その70%というと8400億キロワット時程度。現状で原子力発電所の発電設備容量は5000万キロワット時程度でこれがやはり稼働率90%で発電したとしてその発電量は量は4000億キロワット時程度だから、増設14基分を加えても5700億キロワットにしかならない。菅直人元首相が提唱した1千万戸ソーラーパネル構想で今後の技術進歩を見込んでも500億キロワット時程度からせいぜい1000億キロワット時程度であるはずだ。この分と原発分を合わせても6700億キロワット時であり、自主エネルギー比率70%達成に必要な8400億キロワット時には1700億キロワット時足りない。
風力発電は日本の現状では台風や雷、風速や風向きの変化などの悪条件のためとても1000億キロワット時という規模での導入は見込めないだろうから、地熱発電を大幅導入するかまたは原発をより多くするしかない。ところが地熱発電の新規開発の動きは鈍い。つまり、「14基以上の原発を新増設」とあるように原発の新規建設を14基ではなくてもっと多くする狙いがあったようなのだ。
新規原発1基150万キロワット時、稼働率90%として、年間で120億キロワット時程度の発電ができる。つまり、不足している1700億キロワット時分には14基分の原発増設となるのだ。だから、「2030年までに14基以上の原発を新増設」とは現実にはその倍の28基の新増設ということを意味する。現状で日本には17か所の原子力発電所があるから、それぞれの発電所で1基から2基の増設が必要になる計算だ。
しかし、311の震災と福島第一原発事故を受けて今後の新規建設は無理だろう。今後日本はいよいよ本格的に地震の活動期に入っていくだろうし、直下型の地震に対する原発の安全性は決して実証されたものではない。更に、使用済みの核燃料の処分は今後ますます困難になるばかりだ。なりより高レベル廃棄物の地層処分は1万年以上の保管が必要とされ、日本のような地震頻発国、人口稠密国にできるはずがない。
2030年の電力需要見通しを現状より微増の10000億キロワット時として、その70%を自然エネルギーで確保する場合のモデルケースを考えてみよう。太陽光を1000億キロワット時と仮定する。残りは6000億キロワット時が必要になる。マイクロ水力と風力で合計やはり1000億キロワット時達成できるとして、残りは5000億キロワット時だ。