7.放射化:原子が外部から中性子やエネルギーを受け取り、不安定な状態になって、外部へまたそれらを放射することを言うようです。原爆の場合、爆心地の地面は強い放射線を浴びるので、放射化され、地中にある金属原子や水の酸素原子などが放射線を出すようになります。もともと不安定な状態なので、一週間とか一月で強い放射線を出す時期は過ぎてしまいますが、その期間に爆心地に立ち入った人たちは、強い放射線の影響を受けることになります。原発の場合は、建物を作っているコンクリートや鉄骨などが放射化され、それらの体積が大きいので放射化が長期間続くことになります。その結果、核燃料を取り出して、核分裂生成物の細かいチリなどを取り去っても、何年間も原子炉自体が放射線を出し続けます。このことが、原子炉を廃炉する際、時間がかかる理由の一つです。

8.半減期:放射性元素が崩壊してもとの半分になる期間。定義的には放射性原子の数自体が半分になるまでの期間だが、放射線の強さが半分になるまでの期間と考えてもいいようだ。放射性を持つとは不安定な状態から安定した状態へ戻るために放射線を出していると言うことなので、半減期が短いものは、急激に安定した状態へ戻ろうとしていることになり、それだけ外部へ強い影響を与えることになる。例えば放射性ヨウ素は半減期が一週間ほどであり、ウランやプルトニウムが持つ放射性より強い影響を人体に与える。原爆に使うウラン235は連続核分裂を起こすがウラン238は起こさない。つまり、ウラン235は不安定さがより強いので半減期もウラン238より一桁短い。逆から言えば、半減期が何万年も何億年もある場合は、放射毒性は一般的に言って小さい。ただし、健康に影響がないと言うことではない。

9.ウランやプルトニウムの毒性:ウランやプルトニウムは半減期が長い。だから一般的に言って放射毒性はあまり強くない。しかし、放射毒性とは別に化学毒性がある。よく塗料に鉛が含まれているので、商品を回収すると言うようなニュースが流れる。これは重金属が体内へ入ると化学毒性を持つためだ。ウランもプルトニウムも鉛と同じ重金属なので化学毒性を持つ。劣化ウラン弾に使われるウランは放射毒性よりも化学毒性を意識したものだとされる。なお、ウランもプルトニウムも同位体は全て放射性を持つ。つまり、ウランやプルトニウムは全ての同位体が放射性同位体であり、半減期、つまり、不安定さの度合いが異なるだけだ。原発は原爆に比べて格段に多い量のウランやプルトニウムを持つので、これらの放射毒性を別にして化学毒性だけでも
かなりの悪影響を環境に与える。しかも、化学毒性は放射能とは違って減衰しない。何万年、何億年たっても化学毒性はそのままなので、もし一度ウランやプルトニウムが高濃度で環境へ吐き出されると、その環境は二度と使えなくなる。ただし、化学毒性は体内へ取り込んだ時に問題となるので、単に居住するだけなら問題はない。しかし、農業に使ったり、その土地の地下水を飲用などに使うことはできない。

*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<422>>