しかし、疑問はまだ残る。幾ら傀儡政治家だからと言っても、本来、前原誠司は誰が見ても大きなミスをしたのだから辞任するのが自然だ。なぜ、こんなにも保護されているのか?そもそも、昨年から今年の初夏にかけての鳩山民主党の迷走は全て岡田克也に政権を禅譲するための工作とみるときれいに説明がつく。つまり、前原誠司が保護の対象というよりは岡田克也こそが重要であるはずなのだ。

 岡田克也はクリーンな政治家としてイメージ作りが慎重にされてきた。もっとも、郵政選挙のテレビコマーシャル作りで化けの皮がはがれ、実質的に小泉純一郎の郵政民営化に賛成し、日本の富をアメリカへ差し出すための傀儡政治家であることが露呈してしまった。郵政選挙での民主党に対する明らかな裏切り行為がほとんど表立って非難されてきていないのは未だ岡田克也に対して利用価値があるとアメリカの軍産複合体が評価しているからだろう。そして、それはただ政治と金の問題を無理に持ち出されてきた小沢一郎氏との対比のためだけではなく、究極的な日本支配のためであったように思える。

 基本的に、日本はそう遠くない時期に、日本が保有している米国債について、その大部分を売り払わざるを得ない状態に必ずなる。財政破綻と団塊の世代の年金受給の本格化、そして、東海地震などと原発の問題があるからだ。そして、アメリカにとり、日本が米国債の償還を求めたり、米国債を売り払うことは許容できないはずだ。

 つまりこのような事情があるからこそ、前原誠司と岡田克也のコンビは今政権中枢に置かれているはずだ。では、米国債売却に日本が踏み切らないようにさせる方法はどんなものがあるだろうか?国内的には社会保障費の大部分が費やされる高齢者人口の急減がまず考えられる。高齢者人工が例えば三分の一になれば財政破綻は回避できるだろう。国際的にはある程度の規模の紛争が直接日本の関わる形で起これば、現状ではアメリカにしがみつくしかないので、そのアメリカの財政破綻を招く米国債売却は行われないはずだ。

 現実の道筋としてどんなことが考えれるか、それは、ご両人の背景を見ればかなり想像できるはずだ。

 ただ、こういった形は正にアメリカの軍産複合体による植民地支配を徹底させるだけで、日本の一般市民にとって悲惨な結果を招くだけだ。そして、同じことは世界各国にも言えることだ。更に、こういった植民地支配はかなり短い間に不可能になる可能性が高い。それは、中国やインドの台頭によって、インターネットを使ったマインドコントロールが不可能になるからだ。中国ではインターネット検閲はごく当たり前な政府の政策として行われている。その陰で、中国市民を扇動するためのインターネットサイトも数多く存在していて、その活動を中国政府は半ば公認している。つまり、中国指導部はインターネットを使った世界支配の仕組みをよく理解していて、実質的にアメリカ支配につながるインターネットを使ったマインドコントロールに全面的に賛同はしないだろう。却って、インターネットを使った米中間の水面下の争いが今後活発化していき、究極的には人口がはるかに多く、世界各地に同胞を多く抱える中華民族が勝利を収める可能性が高い。ただ、明確な勝ち負けが付くと言うよりは、アメリカ経済の退潮と主にアメリカ国内に蓄積されていた資本が世界各国に散らばっていくと言う形に落ち着くはずだ。

 どちらにしても、岡田克也と前原誠司は非常に厳しい事態に直面することになる。911のテロがブッシュ政権によるものだと言う真実を見事に隠しおおせた当時のニューヨーク市長ジュリアーニは本来ブッシュの跡を継いで大統領になるはずだったが、見事にはしごを外され、オバマ大統領には勝ち目のないことがはっきりしていたマケイン氏に大統領候補の座を奪われている。これは、サブプライムローン問題でアメリカが非難されることを回避するためにブッシュ政権との変化を必要としたからだろう。また、911テロを事前に知っていて、国際的な世論づくりに貢献したはずの当時のイスラエル首相シャロンは脳卒中に倒れ、大腸をすべて切除すると言う手術を受け、現在も意識が戻らないままだ。

 結局、道具は道具であり、用が済めば使い捨てられる。共和党でいながら長年大統領候補としても活動し、今なおその健在ぶりが伝えられるマケイン氏のように、変な取引に乗らない方が政治家自身にとっても社会一般にとってもいいことだ。

*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<216>>