ASEM開幕、菅直人総理の尖閣諸島領土問題アッピールは難しい

 4日から5日にかけてアジア欧州会議(ASEM)首脳会議が開かれるが、急きょ出席を決めた菅首相の尖閣諸島領土問題でのアッピールはかなり困難なものになりそうだ。

 近代史だけを見れば、日本の領土であることは明らかだ。しかし、日本の外務相が日本の巡視船に中国漁船が故意に衝突してきたと明言し、その中国漁船船長を逮捕、勾留延長さえしたのに、中国から強く出られたとたん釈放したことを世界の外交当局はよく知っているだろう。

 この明らかに矛盾する二つのことをどう説明するのだろうか?処分留保としている船長について尋ねられた時、検察の判断待ちだと答えるのだろうか?釈放したのは、単に中国の圧力が強い、中国のやり方が強引だと主張するのだろうか?

 もしそう答えるなら、日本の弱腰を印象付け、アメリカに漁夫の利を与えることになる。そして、同時に、今後の日中関係を損ない、既に、中国が世界を相手に貿易をやっているのに、日本は中国依存を高めている現状をさらに悪い方向へ導くしかなくなるはずだ。

 思い切ってやるべきことはただ一つだと思うのだが、それに踏み切れるかどうか、菅首相の肩に日本の国益がかかっている。

6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<200>>