原発震災の可能性強まる(日本崩壊3)
高速増殖炉もんじゅの運転再開がされようとしている。1995年にナトリウム漏れ事故を起こして以来、年に150億円以上の維持管理費をかけてきた施設だ。テレビで直島経産相の記者会見を見たが、とても自ら乗り気で言っているようには見えなかった。
 原子炉本体から熱を取り出すのにナトリウムを使っているが、これは中性子の吸収率が水よりも少ないから。ただ、液体ナトリウムは大変に取り扱いが難しい。水や空気に触れれば、爆発的に反応する。タービンを回すのは水蒸気だから、液体ナトリウムから水へ熱交換をする必要があるし、ナトリウム配管のある部屋は不活性性ガスで満たしている。水とナトリウムが接しただけで爆発的な反応が起こり高温を発する。しかも水素ガスが発生するから体積膨張が急激に起こり爆発するはずだ。つまり、不活性ガスで満たされていても、熱交換器にピンホールができただけで、ほぼ、壊滅状態になってしまう。更に、爆発で建物が傷む可能性が高い。不活性ガスは気体だから壁にひび割れができただけで漏れてしまうし、配管を通してある壁に配管との隙間ができてしまう可能性も高い。
 1995年のナトリウム漏れは、配管内に組み込まれていた温度計が折れて、そこからナトリウムが配管外に漏れたもの。建物そのものは何ら影響を受けなかったので、不活性ガスの漏れが起きず、ナトリウム爆発が起きなかった。ある程度大きな地震が起きたら、事態は全く異なってしまう可能性が高い。
 さらに問題なのは、高速増殖炉で使う燃料だ。普通の原子炉で使う燃料よりも出力が高く、それだけ強い放射性物質を取り扱うことになる。それだけコンクリートなどの建物本体が放射化しやすく、鉄骨などの老化の度合いも強い。
 運転ミスが究極的な事故に結びつく可能性は通常の原子炉よりも何倍も高いはずだし、通常の原子炉でさえ放射能によるコンクリートや鉄骨の劣化の度合いがよく分かっていないのに、高速増殖炉ではそれが一層不明なままになる。
 実際、1995年のナトリウム漏れ以降10年間放射能の低下を待ってからやっと本格的な内部の補修に乗り出している。2003年に運転を終了した新型転換炉「ふげん」は廃炉手続に入っていると言うが、現実には単に放射能が低下するのを待っているだけ。多分、あと10年や20年はそのままにして置かれるはずだ。
 問題は、普通に運転していても発生する事故、および確実に発生するだろう大規模地震にある。仮に通常運転がうまく行ったとしても、地震の発生確率は今後20年とか30年で考えた場合非常に高い。浜岡原発がある静岡県では東海地震の発生確率が80%を超えるし、もんじゅがある敦賀湾でもM7級の地震が起こる確率は4割を超えるだろう。