また、「他の公立や私立への進学が難しい生徒を、本校で引き受けるための方法として推薦枠を利用したのではないか。その際、父兄からの金品収受の場面もあったかもしれない。そう考えれば、本来65%ある工業系高校の推薦枠を、募集要項では50%としている事情も理解できます。校長などが推薦データの公開を拒んだり、入試をトップの成績で合格した生徒が入学直後から赤点をとったりした背景も、これで説明がつくのです」との原告武田の発言に、下山教頭は「とんでもない空想です。教諭が関われば、当然、免職処分となります。推薦枠を最大限に拡げたのは、目的意識のある生徒を集めるためです。推薦でとった生徒がその後の学習で伸び悩むことはあるかもしれない。私が調べた結果では、ここ数年は推薦入試で入った生徒の平均成績は一般入試のそれを上まわっています。」と反論しているが、武田個人に対して直接、武田の上の発言に対して、なんら反論することがなかった。また、武田の発言中、「入試をトップの成績で合格した生徒」は一般入試での例である。このことは、入試の不自然さを証明することとして、原告武田は、職員会議などで、たびたび発言していたので、下山教頭は知っていたはずである。つまり、一般入試でトップの生徒が入学直後から赤点ではあまりに不自然だと誰でも思うので、わざと事実を捻じ曲げ、推薦入試のことだと述べたのであろう。これらの事実を見れば、雑誌実業界の記事が、原告武田の入試不正の主張が根拠のないものであるとの印象を与えるために作られたものであると考えるのが自然である。