「松島やああ松島や松島や」。
俳聖・松尾芭蕉は松島を目の当たりにして、
その美しさを言葉でたとえることができず、
こう詠んだのだと伝えられてきたが、
これは大間違い。
「おくのほそみち」をはじめとして、
芭蕉は松島で句を残した記録はない。
だけど、松島に来るとつい口をついて出るのが、
「松島やああ松島や松島や」。
よくできた句(川柳?)だ。
その松島に行ってきた。
震災から約8ヶ月が過ぎた名勝地には、
わずかな爪痕すら見つけることができない。
まずは五大堂。
海に浮かんだ古刹は、
津波の被害を受けたものだと思っていたが、
全然その気配はない。
松島の島々が津波を防いだと言われているが
船着き場あたりはさすがに津波被害を受けたそうだが、
それより、平日だと言うのに、
たくさんの観光客がいるのにびっくり。
松島は昔とちっとも変っていないようだ。
瑞巌寺は地震被害を受けたと聞くが、
杉並木は以前見た時のまま。
瑞巌寺の近くにある銘菓「松島こうれん」に寄って、
店の人に話を聞いたら、ここらは津波で1.5mほど浸水し、
大通には船が乗り上げていたのだとか。
そのため、しばらく営業できなかったそうだ。
そのあとかたもないってのは、
松島のみなさんが懸命に復旧させたからだろう。
そう考えると目頭が熱くなった。
松島を一望できる「西行戻しの松」に行ってみたら、
崖崩れの部分があって、
観光を受け付けていないようだったが、
なんとか大丈夫そうだったので行ってみた。
なんと穏やかで趣のある風景。
この海が一瞬にして変わってしまったなんて、
今となっては信じられないほど。
あとで、震災後に発行された記録写真誌を見たら、
隣り合った地域は甚大な被害を受けているのに、
松島だけは本当に最小限で済んでいた。
何かに守られていたとしか考えられない。
壊滅的な被害だと聞いていたが、
実はそれほどひどいものではなかったようで、
シーズンが始まって少し活気づいているように見えた。
そこで、とある店で牡蠣ラーメンを注文したが、
牡蠣の磯臭さが勝ちすぎていて、ちょっと微妙。
頑張ってほしいけど、勇み足は気をつけなくちゃね。







