福島県にとりたてて深い縁はないが、
奥会津の「編み組細工」の取材をした折、
おおらかな山里の風情が色濃くて、
田舎ならではの美しさが印象的だった。
それが今では……。
そんな中、須賀川近くの旅館が、
リニューアルオープンすると聞き、
早速うかがってみた。
道中、特に変わったこともなかったんだけど、
宿へ通じる道路の片側が陥没したまま。
地震の爪痕だ。
訪れた宿は「おとぎの宿 米屋(よねや)」。
広々とした敷地に
悠然と構える建物は安心感を抱かせる。
こちらはもともと日帰り入浴施設だったものを、
宿泊施設を備え、
今回さらに客室や浴場をリニューアルして、
よりプライベートな施設へと生まれ変わった。
それが、震災の影響で延期となった。
敷地の下が非常に強い岩盤だったおかげで、
震災の被害はほとんどなかったそうだが、
その後の原発の影響は如実だとか。
本館にはなるほど大型施設の面影があって、
広々とした空間が気持ちいい。
オレが泊まったのは本館の客室から続く、
離れ風の客室。
近代的な建物の本館から、
この渡り廊下を通って別棟へ。
ここを通ることによって、
非現実空間にいざなわれるような感覚だ。
別棟は畳敷きの廊下で、両側に客室。
入口にライブラリー兼休憩室があり、
突き当りの特別室以外の部屋は、
コンパクトな大きさがオレ好み。
何室もあるようなタイプもいいけど、
オレは小ぢんまりしている方が落ち着く。
テラスには露天風呂。
緑や夜空を眺めながらの入浴は、
何物にも勝る贅沢。
福島にこんないいところがあったなんて!
続く
「おとぎの宿 米屋」 http://e-yoneya.com/





