岩手県の内陸部にある西和賀の、
秋田に近い湯田温泉峡の奥の湯川温泉に、
「御宿 末広」という温泉宿がある。
昔造りの小さな温泉宿には最初、
きのこ料理を目当てに行った。
数多くのきのこ料理が次々に出てきて、
それと同じくらい山菜料理も出され、
とにかく、そのうまさに驚かされた。
その後うかがったときは、
「すっぽん鍋」をいただいた。
鄙とは思えぬ上品な味に、
またまた頬を落とした。
今どき言われる、地産地消なんて、
とうの昔からやってたんだから、
オレの中で「御宿 末広」ってのは、
超うまい地物料理を出してくれる宿として、
記憶されてきた。
そのご主人が、
長い間あたためてきた理想の宿が、
ようやくオープンしたとのこと。
で、夏の終わりになって、
ようやくうかがうことができた。
自然に溶け込んでいるような外観なもんで、
見逃して通り過ぎたほど。
ロビーラウンジは山と相対するような感覚。
書棚には山暮らしに欠かせない本が。
露天風呂は貸し切り制で、
ボードに各自で名前を書き入れるシステム。
露天風呂は川沿いにあって、めっちゃ開放的。
部屋に入って真っ先に気に入ったのが、
川に面したテラス席。
せせらぎを聞きながら、
自然の情景を見つめていると、
本当にいつまでもいつもあでも飽きない。
テラスにつながったところに風呂。
ちゃんと温泉がひかれてて、
川に向かって窓を開け放つことができるから、
露天風呂に行く必要がないくらい。
部屋の造りも、今どきよくある、某デザイナーのお仕着せって感じじゃなくて、
ベッドも寝心地よかったし、言うことなし。
自然と共生することを考えて、
オール電化に踏み切ったというから、
その志はハンパじゃない。
ご主人の理想があちこちに感じられて、
こっちまで嬉しくなった。
山人-yamado-
、いい宿だ。









