雨粒が徐々に大きくなっていくのを尻目に、
傘もないまま急ぎ足。
サクサクと興福寺、奈良公園を横切ってく。
冷たい雨の中、鹿もなんだか寂しそう。
浮見堂は情緒たっぷり。
志賀直哉旧居跡。
だけど、この通り改築工事中。
2階にあるこの部屋で『暗夜行路』を
執筆したらしい。
隣の居間から見る庭がまたいい。
でも、食堂やら女中部屋やら、
湯治の文豪の贅沢な暮らしを、
間近に垣間見ることができてよかった。
さらに雨足が強くなるが、
近くに傘を売ってるところなど見当たらない。
隣にあったこの店に入りたかったけど、
ゆっくりできる時間もないんで、
仕方なく急ぎ足。
入江泰吉写真美術館に来たところで、
ミュージアムショップに傘がないか探してみたけど、
あるわけないし。
喫茶室で、近くのコンビにまでどのくらいか
たずねてみたら、歩いて10分以上かかるとのこと。
そしたら、雨に濡れてるオレを見た店の人が、
客の忘れ物の傘をくださった。
なんてありがたいこと。
ただでさえおいしいコーヒーが、
よりいっそう温かくおいしく感じられた。









