「貴祥庵」の夕食は、

チェックインが遅くなったので、

定刻よりちょっと遅れてスタート。



八寸、前菜と、

夏の名残りと秋の走りがない交ぜで、

そういう季節なんだと実感。


信州名物、馬刺し!
これと海鮮のお造りのどちらかを選ぶシステムで、

オレは迷わず地のものを熱望。

アッサリしてるんだけど、

かみしめているうちにトロトロになっていく馬刺しは、

さすがは名物だけあって、見事なもの。


お椀は鶉のつみれ。

野趣の中にコクがある逸品!


丸十とほうれん草の胡麻和え。「丸十」とはサツマイモ。薩摩藩の家紋にゆらいするそう。

炊き合わせには湯葉と穴子。ソフトな口当たりがうれしかった。

小山牛のロースステーキ。

これは銘柄牛ではなく、小山さんが飼育した牛のこと。

脂が乗ってるけど、ぜんぜんしつこくなくて後味もすっきり。


奉書蒸しの中には、高原野菜と地元のキノコ。

こういうところは、土地らしさ横溢でオレ好み。

ご飯はコシヒカリかな? 漬物は自家製?

味噌汁は信州味噌を使ってるのかな?

どれもメチャメチャうまくて、おかわりしてしまった。



デザートは巨峰のシャーベットに、

チーズとチョコレートのケーキ。

最後までコッテリと、ごちそうさま!!



夕食は、お造りや焼き魚がなくても、

立派な献立ができるってことの見本のよう。
やっぱ、立地に合った食材こそが、

いちばんのもてなしだということを痛感した。



さて、明くる日の朝食は、

いい感じに田舎風味がきいた組み合わせ。

ご飯と味噌汁がハンパなくうまいから、

ほかは付け足し程度で十分!



おいしいご飯と味噌と漬物こそがメインで、
そこまでは余計な飾りは必要なく、

その地らしさを味わうことができればいい。



「貴祥庵」で夜と朝をいただいてみて、

そんな献立もありだと思った。