皇居のそばにあって、
落ち着いたたたずまいの
丸の内にあるパレスホテルは、
御三家や外資系にくらべると、
地味なイメージは否めない。
しかし、客層のよさは折り紙つきで、
本物のセレブの定宿といってもいい。
ここのロイヤル・バーにはかつて、
伝説的バーテンダー、今井清がいて、
氏の「マティーニ」はことに有名だった。
東京五輪前に建てられたパレスホテルでも、
ロイヤル・バーはまるで時が止まっているかのようで、
昭和の懐かしい雰囲気に満ちている。
それが、このたび建て替えが決まったそうで、
現在のホテルでの営業は来年1月いっぱいまで。
ロイヤル・バーも装いを改めるとか。
このまま再現できるといいのだが……。
ってことで、昭和な空間を慈しみながら、
最近覚えたマティーニのグラスを傾けた。
切れのある味わいとでも言えばいいだろうか。
ここのマティーニは、やはり何かが違う。
パレスホテルの地下のレストランもまた、
昭和のイメージたっぷりで、
気に入ってたところのひとつ。
クラブハウスサンドウィッチも美味いんだけど、
この日は、「海の幸ピラフ パレス伝統のシャトーソースを添えて」
というご大層なサブタイトルがつけられた名物のピラフをいただいた。
海の幸がそれぞれデカくて、食べ応え満点!
シャトーソースは、ちょっとしょっぱいんだけど、
ボリュームある海の幸にはこのくらい強い味が合うみたい。
この懐かしいメニューも、しばらくは食えないとなると、
よりいじょうにありがたみを感じてしまった。
新しく、きれいになるのはいいんだけど、
パレスホテルらしい、古い味わいが失われないことを祈りたい。

