龍神温泉に行ったのと同じ3年前のこと。


やはり取材で「法師温泉長寿館」に行った。

新緑の季節真っ最中で、
色合いの爽やかなことといったら!!


ここは、明治から続く法師温泉の一軒宿。


昔からの建物をきちんと維持していて、
ヘタに手を加えてないから、
時代をさかのぼったような趣にあふれてる。


ロビーとして使われている母屋は、

足を踏み入れると、即レトロ!


囲炉裏周りの雰囲気は、

何物にも代えがたいこちらの財産だろう。



で、自慢はやはり温泉。


大浴場は湯船が大きくてめっちゃ気持ちいい。


温泉は底に敷かれた砂利の間からポコポコ沸いてて、
森の香りがして、まさに癒しの湯!

でも、ここは混浴。(女性専用タイムあり)

立ち寄り入浴を受け付けてる時間帯に行ったら、

女性のほうが多くて、ビビッて遠慮。


時間をずらして入ったら貸切状態だったんだけど、
正直、落ち着かない気がした……。

暗い時間とか、濁り湯とかなら混浴もいいけど、
明るい時間の透明な温泉で混浴ってのは、

慣れてない者にはかなりハードルが高いのでは?

とは言え、泉質は柔らかくて極上だし、

これもひとつの日本文化なのだから、

もっと鷹揚に構えればいいのかもしれない。


そういやこの風呂はその昔、
「国鉄」のフルムーンのキャンペーンポスターで、
高峰三枝子と上原謙が入浴してたとこだけど、
覚えてる人いるかな……。


お湯のみならず、食事やもてなしも上々。


山の幸タップリの食事は決して豪華じゃないけど、
美味しい空気の中でいただくせいか、
どんなご馳走よりもありがたく感じられた。

川のせせらぎを子守唄に眠る夜もいいし、
コストパフォーマンスもまたよし!

「命の洗濯」という言葉がぴったりの宿だった。