『日本の朝ごはん』などのベストセラーがある、

フードジャーナリスト・エッセイストの

向笠千恵子さんをご存知だろうか。


向笠さんの連載を担当することになったのは

5年前のこと。


ご一緒させていただいたおかげで、

"生産者"の立場から食を考えることを覚え、

食の安全性はもとより、

地域に伝わる食文化にも興味をもつようにもなった。


ある意味、師匠みたいなもんだ。


師匠との取材の日々は

『日本の旅ごはん』 としてまとまってるので、

興味ある方を是非ご覧いただきたい。



さて、その連載時の最後の訪問先は「宮古八重山」。

連載の最後を締めくくるということで、

4泊5日の食べまくりツアーを敢行した。


ちょうど2年前のことになるので、

時間を追って記憶を紐解いてみたい。



初日は宮古島。


那覇空港で乗り継ぎの際に、

ドリンク類で早くも沖縄を実感。


ゴーヤ入りのビールは苦味がたっててなかなかイケる!


宮古島に到着して

真っ先に向かったのは「古謝食堂本店」。


ここで、「宮古そば」を初体験。


すうどんみたいに見えるけど、

中にラフテーや昆布などの具が隠れてる。

なんでもこれが宮古そばの流儀らしい。

沖縄そばに南国の彩を添える紅ショウガはない。


実はオレは、沖縄そば=ソーキそばだと思ってたが、
全然違ってたことをこのとき初めて知った。

スープはカツオだしがきいた超あっさり系。
麺は太めでモチモチとして食べごたえがあった。

でも、何で具を隠していたかは不明。


同じく「古謝食堂本店」名物、ゆし豆腐そば。

ゆし豆腐とは、おぼろ豆腐タイプで、

沖縄そばに豆腐がドッサリ!
カツオだしとあいまった味は、完璧「和風」。

向笠氏とカメラマンの内藤健志氏と3人いたから、

種類の違うそばを体験できた。


一人旅もいいけど、

旅はやっぱり道連れが多い方がいい。



腹も満ちたので、

取材をこなしながら島内を一巡り。



カメラマン内藤氏は宮古島が大好きで、

彼の一押しが、砂山ビーチ。

こんなロケーションにもかかわらず人はまばら。

オレもここで遊びたい……。

小さな島・池間島にかかってる橋のたもとの岩場。

釣りでもやってんのかな?



宮古島は沖縄本島よりもさらにのんびり、ゆったり、

時間が進んでいるようなところだ。



ところで、オレが宮古島にもってた予備知識は、

トライアスロンで有名な島ということぐらい。


この日泊まった民宿「津嘉山荘」は、

トライアスロンの選手がよく泊まるところらしく、
壁中に写真がいっぱい。

中には五輪に出場した選手の顔もあった。

ここの名物は、何よりも女将さん。

豪快で温かくて、理想のオバァといった感じだ。


女将さんは以前、体調を壊したことから自然食に目覚め、

今ではその料理が有名になっている。


その一端が、夕食からうかがい知れた。



プチプチとしてて爽やかな海ぶどう。

これまで食べたものとは全く別物の食感だ。

なんでも宮古島には大きな養殖場があるらしい。

ラフテーは、油っぽさがほとんどなく、

この上なく上品な味わい。


スクガラスという小さな魚の塩漬けが乗った島豆腐。
オレ的にはちょい微妙な感じなんだけど、

これも沖縄の名物ってことで。


ほかにもニガナやらハンダマやら、

なじみのない葉野菜がいろいろとあった。


女将さんはそんな野菜を自家栽培していて、

どれも自然の力を感じる美味だった。


女将さんのもてなしの気持ちは、

食事の量にも表れていて、

本当にお腹がはち切れそうになるほど。


だけど、野菜をたくさん使っているからか、

消化がいい感じ。


食堂の壁にはレシピまで貼ってあった。



民宿だから、部屋はお世辞にも素敵とは言えないが、

めちゃめちゃシアワセな気持ちで床についた。