本日は奈良へ出張。

新幹線の車窓に映っているは暖かい春の情景。

花見気分のひととき。

ガラス一枚隔てて、

一瞬にして過ぎていく景色は実在感に乏しくて、
なんだか映像を見ているような感覚。


そのせいか、

頭をよぎるのは遠い過去のことばかり。

幼稚園児の頃だっけ……、
おばあちゃんが近所の公園に花見に連れてってくれた。

おやつは鏡開きで粉々にくだいた餅を揚げたもの。

砂糖がまぶしてあって、甘くて香ばしかった。

芯が硬いのがあって、食べられないと言うと、
おばあちゃんは、噛んでるうちに柔らかくなるって。

その通りにしたらホントだった。

そのあとは、おばあちゃんの膝枕でうたた寝……。


小学校の入学式の写真には桜が写ってたっけ。


記憶はないんだけど、

いかにもありがちな写真だった。

今のオレよりずっと若い母は見慣れないきもの姿。

オレは何着てたっけ……。

覚えてるのは、母の華やいだ、晴れやかな表情だけ。

幸せだったんだろうな……。


奈良や京都、広島にも桜は残ってるかな。

これから目にする桜を、
どんな時に、どんなふうに思い出すんだろ……。



ちなみにタイトルは、

桜を愛した歌人・西行法師の辞世の歌とされるもの。


「願はくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃」


ある意味、執念深い?