久しぶりに6時間強の連続睡眠をとり、
「能」を観に行って来た。

「能」に関してオレは思いっきり門外漢。


何度か観にいったことはあるし、
『風姿花伝』を読んだことあるんだけど、
な~んも頭に残ってない。


というか、睡魔との戦いしか記憶にない。

だから、「能」はアンタッチャブルだったのに、
仕事の関係で行くはめになったのだ。


今回の公演の大命題は、

ひとりの能楽師が
大曲とされる「道成寺」を披く(初演する)こと。

「道成寺」だけでも上演時間は100分!!


全体だと12時半に始まって17時過ぎ終了予定だから、
もう、なんというか、長い長いトンネルって感じ。


最初から睡魔が手ぐすね引いてる状態だったのに、
これがなんと、一瞬クラッとしただけで、
ごくごく普通に観終えちゃった!!


それはきっと、「道成寺」が良かったから。

公演パンフに挟んであった能楽師のメッセージによると、
「寝るなら早めに寝ること」って。

クライマックスの前に30分間ほど
「乱拍子」という超眠くなる場面が続くからって。

でも、それが結構引き込まれちゃって……。

「鐘入り」というクライマックスから最後までは、
きびきび動くから眠くなるはずもなく、
魅せられてしまったといってもいいくらい。

よくこれを歌舞伎にしたなって感慨もあり。


また、特別公演ってことだからだと思うけど、
その後にもう1番、
14歳の男の子が初めてシテ(主役)をやる演目があった。

たぶん道成寺を披いた人の息子じゃないかな?



上手い下手はオレにはわからないけど、
先輩方の後で見るとそのレベルの違いは歴然。

でも、気負いや怖気などが感じられなくて、
やる気みたいなものが全身にみなぎっていて、
快いの一言。

声変わりの時期だろうに……。
遊びたい盛りだろうに……。

伝統芸能の世界には、
若い世代がちゃんと育ってるようです。

ただ、ワキ(これまた若い子)があんまりで……。


こないだ、能に詳しい方の話を聞いたら、
信長やら秀吉やらの戦国武将が「能」を盛んにやってたけど、
あの当時は今よりもっとテンポが速かったのだとか。

だから、侍たちでもノってやることができたのらしい。

当時は8拍子、つまりジャズのリズムに近かったそうな。

それが、いつの間にか間延びしちゃって、
眠気を誘うものになってしまったとか。

きっとその昔、ライバルとの違いを出すために、
ためてためてやった人がいたんじゃない?
それを見たライバルは、さらにためてためて……。

そのくり返しで間が長くなったような気がしてならない。


だって、いくらでもショートカットできるもん。

まぁ、長い間があるから緩急が生まれるんだけど。

「能」がジャズのリズムだったら超面白いだろうな~。

そういうことって「能」では「NO」なのかな?


苦手だった「能」を少しだけ克服したってことは、
老境への道をさらに驀進してるってことか?

それもまた嬉しいことには違いないが……。