この日、生まれて初めて、

「茶会」に出席することになった。

生まれてこの方、

茶道とは無縁の暮らしをしており、
関係することなど一生ないと思ってたのに……。


この度の「明倫茶会」の席主は、

京うちわ「阿以波」のご当代。

そもそもご主人との出会いは去年の年明け。

「京都の職人技を買う」なる企画を担当していたオレは、
どんな店があるか、どんな商品があるか、
自分で探してみようと思い、2泊3日のロケハンに行った。

リサーチというのが第一の目的だったから、

どこもアポイントメントなし。


それなのに、多くの店の方から、

思いの外、好意的に接していただいた。

中でも「阿以波」のご主人は事務所に上げてくださり、
職人の定義や職人技の現状から将来のことまで、
丁寧に噛んで含めるように教えてくださった。

おかげで企画はうまく運び、
その後もたびたび仕事でお世話になってきた。

そんな恩のある方から直接お招きいただいて、
断ることなどできようか。


「明倫茶会」について調べてみると、
いろいろと冒険的なことをやっている

カジュアルな席だとか。


てっきり立礼式だと思って参加を決めたのだが、
近づいてきたら、茶席で行うことが判明。

幸い仕事先にお茶をやってる人がイッパイいるんで、
必要最小限の心得だけ教えてもらい、
懐紙と扇子を買って、茶会前日から京都入り!


茶会へは、いつも京都で食事をご一緒してもらっている、
同業者E様にお付き合いいただいた。


会場は京都芸術センター。


明倫小学校跡を利用した施設で、
今や京都のアート活動の拠点。

昔の校舎がそのまま使われてる館内は、

京都らしさにあふれていて雰囲気最高!





二宮金次郎さんがいるとこなんざ、

さすがは昔の学校!
ガクアジサイの美しさにも和まされた。

ちょうどアート展をやってたので時間つぶしに鑑賞。


これは、ドライフラワーを入れたカセットテープのケースが、
ガラス窓をびっしり覆っているって作品。


これが生花だったらステキなのに、

って無理だけど。


さてさて道草はこの辺にして、

いざ、茶会!

待合には「阿以波」のうちわがズラリ。


繊細な手わざの数々に緊張もほぐれた、

なんてことは全然なかったけど。
(ここからの写真はE様が撮影したもの)

この茶会では画期的な趣向がひとつ。
それは、床の間にお軸ではなく、
書をしたためたうちわがかけられていたこと。



お軸はその席の意味を表すもので、

通常は書が用いられる。

門外漢からすると、

うちわってのも大アリだと思うんだけど、
お茶の世界では前代未聞のことだとか。


素人には、うちわと書のおかげで、
祇園祭をイメージした席の趣向が良くわかった。



で、肝心の茶会はというと、

緊張しつつも何とか終了。

思ったより人数が多くて、

無作法も目立たなかったかも。

しかし、

亭主の手さばきや道具の見事さには目を奪われた。

やっぱお茶のたしなみぐらいは身につけるべきか……。