何か封印されているようなロッカーを見つけた聖、実乃梨、楓の3人

 

甲斐「何これ…」

諸積「何これ…」

山室「何これ…」

 

何か唸り声が聞こえる。

楓は恐る恐る開けてみようとすると…   

  

(ダン!!『ロッカー開く音』)      

         

3人「!!!」     

突如ロッカーが開き、誰かの手が出てきた     

  

山室「せ、先生!?」     

ロボットのように出てきたのは古橋愛先生。先生もザンビになってしまった  

  

古橋先生「ア"ァ"ゥ"ゥ"ゥ…」 

 

諸積「先生まで…」  

古橋先生「オイノリノ…ジカン…ヨ…」 

  

山室「誰かいないの?」 

諸積「いるわけないでしょ…」 

 

古橋先生「ア"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…!」

甲斐「キャー!」

山室「聖!」

 

甲斐「いやぁーーー!!」

(甲斐:先生を投げ倒す)

 

山室「聖!すごい力!」

甲斐「おりゃああああ!!!」

古橋先生「…ア"ッ"!」

 

諸積「最後!おりゃああああ!!」

古橋先生「ア"ッ"!ミ…ノ…リ…」

 

山室「まだ死んでない…!もうどうしよう…!」

熊川「あとは俺に任せろ!とりゃあああ!!」

 

古橋先生「ウ"ッ"!!……(倒れる)」

 

山室「熊川さん!」 

熊川「倒したぞ」

甲斐「熊川さん!」

熊川「こんなに電話出ないから…来てみたらまさかこんなことだったとはな…」

 

諸積「なんなんですかこれ…」

熊川「『神人』だ」

山室「神人?」

熊川「ザンビの成れの果てだよ。記憶や感情を失った生きる屍が…こうなったら殺すこともできない」

先生は「神人」というザンビの成れの果て。殺すこともできない

 

熊川「逃げるぞ!」

3人「逃げよ!」

 

今は真夜中。足音はザンビが歩く音しか聞こえない。少しでも足音鳴らせばザンビはその方向へ。

熊川「…ダメだ。こっちにもいっぱいいる。別のところへ行こう」

 

 

山室「ここからなら出れるんじゃない?」

熊川「あれは助けてるのか…?」

 

(窓の鍵を開ける)

 

ザンビ「ガ"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…!!」

 

(窓のカーテンを閉める)

 

熊川「ダメだ…なんでだ…」

甲斐「…もう嫌だ…!早くお家に帰りたい…!」

諸積「落ち着いて聖…」

 

山室「熊川さん!非常ベル、鳴らせば行けるんじゃないですか?」

熊川「確かにそうだな。ザンビは音に敏感だからな。早速鳴らすか。すぐそこにある」

 

(非常ベルの音)

 

ザンビ「ア"ァ"ゥ"ゥ"ァ"…!!」

 

熊川の言う通りに非常ベルを鳴らした。ザンビたちはその音の方向へ向かう

 

熊川「今のうちだ。行くぞ」

甲斐「怖い…」

 

 

熊川「この先か」

山室「はい。突き当たりを左曲がれば職員用の出入り口です」

熊川「行くぞ」

 

諸積「…ちょっと待って!」

山室「何?」 

何かを発見した実乃梨

 

諸積「あそこのロッカー、誰か入ってる気がする」

見つけたのは大きなロッカー。人の気配を感じる

 

熊川「ほっとけ」

諸積「でもこのままじゃ…!」

 

山室「開ける」

再び楓が開けに行く。

熊川「気をつけろよ」

 

山室「………」

恐る恐る開けると…

 

山室「!!」

内藤「来ないで…来ないで…!」

山室「落ち着いて!」

内藤「やだ!来ないで!」

山室「何もしないから!落ち着いて!」

内藤「…え?」

山室「あなたは一年生ね。名前は?」

内藤「内藤恵美(ないとうめぐみ)」

山室「恵美ちゃん。もう大丈夫だよ。おいで。ほら」

 

諸積「ダメよ楓!」

山室「えっ?」

 

諸積「この子、写真撮ったらザンビ!」

山室「はぁ!?」

 

内藤「…ナンデワカッタ…ナンデワカッタ…!」

山室「…キャっ!」

 

内藤「オマエダ…」

甲斐「キャー!」

山室「聖逃げて!」

 

熊川「おりゃああああ!!」

(カキーン)

内藤「ア"ァ"ァ"ァ"ゥ"ァ"…」

熊川「なんて力だ…!」

 

(カーン…カーン…カーン…『鐘の音』」

 

ザンビ「ア"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…」

鐘の音が鳴るとザンビたちは音のなる方向へ。

生徒たち、熊川利也は襲われるのを回避した

 

甲斐「足が…!」

諸積「私に捕まって!」

 

 

諸積「誰がこんなに鎖を巻きつけているんだ…」

山室「私達を脱出させない気だよ」

熊川「クソ…開かねえじゃねえか」

 

甲斐「痛い…」

諸積「ごめんね。さっき私が突き飛ばしたりしたから…」

甲斐「少し捻っただけ…」

 

 

諸積「これで大丈夫?」

甲斐「実乃梨、ありがとう。包帯巻いてくれて」

山室「どうしてこんなことに…」

 

熊川「"呪い"だ」

山室「え?「

熊川「君は今から100年前、あの残美村で何が起こったか知ってるか?」

山室「村人達がザンビによって殺されて…滅んだって」

熊川「すべては1人の女の怨念だ。その怨念は100年続いた今でも生き続けている」

山室「なんでそんなに詳しいんですか?」

熊川「好奇心だよ。これでも記者だからね。地図にも載っていない村そ耳にして、ほんの軽い気持ちであの残美村について調べ始めたんだ。それがこんなことになるなんて…」

山室「だったら教えてください…どうしたらみんなを助けられるのか」

熊川「…うまくいくかどうかはわからないが、たった一つだけ方法がある」

山室「方法って?」

熊川「それは…」

 

(ドン!『ドアを蹴る音』)

 

4人「!!!!」

 

(ドアが開く音)

 

榊原「……」

山室「明菜…無事だったんだね」

榊原「……」

 

諸積「明菜はもうザンビよ!…そんな…!」

 

榊原「ドウシテニゲルノ?ヤットリンヲミツケタンダ」

熊川「このヤロー!」

榊原秋吉「ガ"ァ"ゥ"…!」

 

(プシュ〜『煙の音』)

 

熊川「今のうちに逃げろ!」

山室「逃げるよ!」

 

榊原秋吉「ガ"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…!」

 

熊川利也により、ザンビ・秋吉凛と榊原明菜を一時停止した。

熊川を含めた4人が学校の外に向かう

 

 

甲斐「もう足が…」

諸積「大丈夫。私が支えてるから」

 

ザンビ「ア"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…!!」  

 

諸積「ヤバイ!」

 

ザンビ「ア"ァ"ァ"ゥ"ゥ"…!!」

 

諸積「こっちも!この教室に入ろう!」

 

山室「実乃梨!」

熊川「おいやめろ!」

山室「だって助けないと!」

熊川「人を助けてる場合か!行くぞ!」

 

実乃梨と聖はザンビによって挟まれたが運よく教室があり、その教室へ

諸積「…聖!少しくらい物を動かして止めるとかしてよ!」

甲斐「…どうして…!どうして私たちがこんな目に会わなきゃいけないの!?私もう無理!(泣)」

諸積「聖!頑張ろうよ!きっと助かるから!」

甲斐「もう無駄だよ…!」

諸積「聖!!」

甲斐「だってそうでしょ!?どうやってここから脱出するのよ!」

諸積「諦めないで!」

甲斐「…もう私達はここで死ぬしかないんだ…!死んじゃうんだよ…!」

諸積「バカ言わないで!私達は死なない!…聖のことは私が必ず守る!…絶対に守るから!」

2人は抱き合って、諦めていた聖の精神を取り戻した

 

 

楓と熊川は出口を探していた

熊川「こっちだ」

山室「…あの…どうしてですか…」

熊川「何がだ」

山室「どうしてここまで私達を…」

熊川「いずれ君も親になったら気付くよ。行くよ」

 

警備員「そこで何をしている」

山室「警備員さん…」

警備員「ダメじゃないか〜こんナジかんにカッテにはいっテきちゃ…」

山室「すいません…でも…」

警備員「デグちまで…いっショについてって…アゲるよ…いっショにキナさい」

山室「…はい」

熊川「待て」」

警備員「ナニをシテいる…ハヤくキナさい…」

 

熊川「行くな」

警備員「キナさいっテいっテルジャナいカ…キナサイッテ行ってるだろうガ"アァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

熊川「警備員まで!クソ!」

 

山室「警備員、これでも喰らえ!」

警備員「ウ"ッ"!」

楓は近くにあった物でザンビになって熊川を襲おうとした警備員を倒した

 

熊川「君、ありがとう」

山室「大丈夫ですか?」

熊川「あぁ…悪りぃ悪りぃ。大丈夫だ」

 

 

熊川「こっちだ」

山室「熊川さん。みんなを助ける方法って…?」

熊川「それはいつか気付く。いいから黙ってついてこい」

 

 

熊川によってついてこられたのはボイラー室

熊川「ここだ。ボイラー室。入るぞ」

 

中に入ると真っ暗闇。楓もボイラー室に入ったことがなかったので思わず声が出てしまった

山室「ボイラー室ってこんな感じなんだ」

熊川「大体のボイラー室はこうやってできている」

ボイラー室の中は何にも動作していない。

 

山室「なにこれ…」

楓が見たのは4カ所の角に置かれているろうそくと、丸い棺桶だ

熊川「このライターの火をここと、ここと、ここに付けてくれ」

山室「わかりました」

 

そして、火をつけるのが終わった

山室「この棺桶って…」

熊川「これが"全てを終わらせる方法"だよ」

山室「え?」

熊川「100年前の女の怨念を再び封じ込めるんだ。それにはどうしても…"君の協力"が必要なんだ」

山室「私の協力…でも、どういうことですか?」

熊川「その前に、その箱の中にある赤い紐を取ってくれ」

山室「はい」

 

熊川に従われ、言った通りに箱を開けてみることに

山室「なにが入っているんだ?」

すると背後から…

 

山室「…ん?」

(山室:後ろを向く)

後ろを向くと、懐中電灯を楓に向かって強く振り下ろす熊川の姿だった

 

熊川「(振り下ろす)」

山室「(倒れる)」

 

すると、楓の頭に懐中電灯が直撃。楓は倒れ、意識がなくなっていた。

だが、楓は無事だ。心臓の音もなっている。いつかは目を覚ますだろう

 

私たちがいなくなるまで残り3時間

 

………………………

次回 本編!逃走者に襲いかかる恐怖の○○○!!