<寿司屋>
マレーシアで寿司屋に入った時、当たり前だが周りの客は外国人ばかりだった。し
かも、シャリは異常に長いし、変な日本食を食べてる感じだった。
さて、回転寿司が訪日外国人に大人気だ。『スシロー』『くら寿司』を始め、いつ行っても外国人がいる。そのなかでも圧倒的に外国人客が多いのは渋谷にある『魚べい』だ。
はっきり言って異常な光景である。観光地渋谷の繁華街にあり、価格が安く、注文は分かりやすいタッチパネル方式。それら好条件がそろい、口コミで評判となり外国人には大人気なのだ。ただでさえ中国人や韓国人が多い渋谷だが、その店だけは欧米人も多く見かける。
以前、順番待ちのソファーに腰掛けていたところ、30人の待ち客のうち日本人は私一人だけだった。いろんな外国語がバンバン飛び交うし、まるで異国の寿司屋にいるような感覚に襲われた。
店内に入ると、カウンター席の前後左右に外国人がいるなんて珍しくない。食べ方を見ていると、醤油をジャバジャバつけたり、醤油皿の中に一味を入れたり、醤油ではなく穴子用のたれをかけたりと滅茶苦茶だ。
そして必ずコーラを頼む。寿司を食べながらコーラを飲むなんて、日本人から見ると邪道もしくは幼稚とも思える行為なのだが。でも、私も小学生の給食の時、ご飯と一緒に牛乳を飲んでたからなぁ。
渋谷に行ったら、そんな光景を覗きに一度は行ってもいいんじゃないかな。従業員もベトナム人だし、まさに日本の中の異国。
<富士山>
10月中旬の平日。都心ではこの日も夏日を記録し、半袖一枚で過ごせる暖かさだった。自宅から見える富士山は今季二度目の積雪で頭に白い帽子を被っている。こりゃ行かねばなるまい。なんとなくそう思った俺はレンタカー屋に駆け込み富士山へ向かった。
五合目へ通じる富士スバルラインの料金所に着いたのは午後4時過ぎ。午後6時には通行できなくなるので遅めのスタートだ。当然、この時間から向かう車はほとんどなく、反対車線では帰りの観光バスと多くすれ違う。
飛ばしまくって約25分で五合目に到着。いやはや寒いのなんのって。テレビで半袖半パンで富士登山する外国人をバカだと思って観ていたが、今の私はまさにそのバカ本人になっている。しょーがないので、周囲の人には「寒くねーよ」と強がって胸を張って歩いたが、腕には正直なサブイボが生じていた。
それにしてももっと驚いたのは、薄暗くなりかけた現地に残っていたのが外国人ばかりだったという事実。聞こえてくるのは英語と中国語のみ。日本人は現地で働くスタッフを除けば私一人だけ。ここは本当に日本の山かと思える状況だった。
日本の観光客や団体バスで来た客は4時頃に撤退するが、日が沈む直前までこの寒い場所に居残っているのは個人旅行で来た外国人だけだ。ここもまさに日本の中の異国だった。
[編集後記]
7時に日帰り温泉施設へ行ったのだが、半数以上が欧米人で占められていた。ここも日本の温泉らしからぬ光景だった。