産経ニュースより
念じれば伝わるシステム、この夏にも製品化 産総研が計画を前倒し
だそうです.

念じれば伝わるかはよくわかりませんが,
実際の利用者からの高いニーズで実用化が早まるというのはスゴイことですね.

ただ研究内容にも負けないくらい注目したいのは2ページにある
「システムは昨年12月に厚生労働省を通じて日本生活支援工学会の倫理審査の承認を取得。」
という記述です.

倫理審査というのは,スゴク簡単に言うと,生命とか研究の観点から倫理的に研究をやっていいかを判断することで,
その審査を研究機関ではない「生活支援工学会」がするという点が重要です.

産総研の中にIRB:Institutional review board(倫理委員会)があるかは存じませんが,
学会が倫理審査を行うというのは世界的にも珍しいことだと思います.
(基本的にどの論文を見ても,大学とかのIRBが研究を承認しています)

大学では.
ヒトを扱うことに慣れている医学部は基本的にIRBがしっかりしているところが多いですが,
工学部はまだまだ体制が整っていないとのが現状だと思います.
企業なんかでは,
基本的には研究のためのIRBがあるというのは聞いたことがありません.

そのうち,日本では大学でも企業でも学会が倫理審査をするというという時代が来るかもしれませんね.
安全性を第三者機関が評価しているように,第三者機関としては非常に有効になるのかもしれません.

特に企業が絡む場合には機密情報の観点から良いのか悪いのかはわかりませんが,
最近,ヒトと接するロボット(もしくは被験者をヒトとする機械)における倫理審査の重要性が高まっているのは間違いありません.
※IRBの承認を得ていないものは受け付けないという学会誌も出てきています.

日本では学会として日本生活支援工学会が主導的な役割を果たしていますが,
年度末あたりロボット学会からも特集が組まれるという噂です.