建部中学生、ジビエ有効利用を学ぶ 2020年6月17日発信

ジビエ有効ジビエ有効「まだかなぁ・・・」「もう来るかなあ・・・」
 家の庭先で首を長~くして待つのは建部上でレザークラフトの工房を構える「建部獣皮有効活用研究所」の 頼本徹・ちひろ夫妻。
 頼本さんが取り組んでいる地域で捕獲される害獣を使ったクラフト作品はNHKテレビニュースでも取り上げられ、全国から注目を浴びている。その工房へこの日(6月15日)やって来るのは・・・建中生徒たち!
 「えっ、なんで、中学生が?」なんでも授業のカリキュラムに「地域学」というのがあって、地域の持つ力をみんなで学ぶのが目的らしい。
 午後2時、板野先生らに引率された17名の生徒たち、「・・・獣皮有効・・・」のいかめしい名前に戸惑っているのか、かなり堅い感じで入場。
ジビエ有効ジビエ有効 さっそく「ジビエ料理って知ってますか?」とちひろさんが質問。食べることに関心がある何名かが手を上げる。
 「ジビエとはフランス語で野生の生き物のこと、それで料理するのがジビエ料理。そこで出た革を使ってクラフトにします」
 「???・・・」
イマイチわかったか、わからなかったか。
 そんな雰囲気に板野先生、「まっ、なんでも勉強じゃ、じっさいにどうやるか教わりましょう」と、徹さんと大きなまな板をヨッコラショ。毛皮も運んで作業工程の説明。
 しかし生徒の反応はやはり今一つ。おいしいジビエ料理の作り方ならきっと違うのだろう。
 そこで板野先生「この皮をじゃな、なめしてから、好きなとこを使っていくんじゃ」自らが講師となって説明を開始(笑)。 それもそのはず授業時間は20分。

ジビエ有効ジビエ有効 手っ取り早く理解してもらうため用意したNHKニュース動画は3密を防ぐためスクリーンを座敷に設置、庭からの視聴。
「へー、知らなかった、こんなことができるんだ」そんな発見があったかどうか・・・でもすぐに結果が出なくてもいい、後になって「あんなことをしてた人がいたなあー、わたしもやってみようかな」と思い出す日が来るかもしれない。
  生徒を見送る頼本夫妻の視線にはそのことへの期待が込められている気がした。

(取材・松下りえ 写真・松下泰成)