「32の古墳を探せ!」見失った建部古墳を再発見! 2020年3月1日発信

古道を歩く古道を歩く コロナ一色の日本、そして建部町でも。学校、公民館、施設、あらゆるところで行事が中止。当新聞の取材スケジュールもほぼ空白。まあこんな時もあるか、でもいつまで?
 この日、地元の仲間と前から計画のあった小さな山歩き。これは外の活動だし参加者も地元民なので心配なし。そこへ、オニビジョンの松本記者「いやあ、どこもイベントが無くなって・・・」。
 そしてさらに、福渡にオープンした民泊滞在中のアメリカ人ご夫婦も。
 「せっかくなら、じっくりと日本を味わいたいと思い、ここに6週間居ることにしました。今日は面白そうな計画と聞いて参加しました」

古道を歩く古道を歩く ニューヨークから来たというアキラさん(横浜出身)と妻のトレイシーさん、ご主人の故国をもっと深く知りたいと去年の夏から1年間、全国を旅している。
 アキラさんが面白そうと言ったこの山歩き、ただ歩くのが目的ではなく、旧建部町の頃に文化財の指定を受けていた古墳群、今では長く放置されて、 在りかが不明となっている大き目な古墳について新たに見つけようという試み。
 場所は建部上に鎮座する法寿山、山中、旧建部町教育委員会資料によれば、ここに32の古墳群があると地図にも明記されている。しかし草や木が伸び放題に覆う自然相手に、地図にはこの辺とあっても、一向に見つかるものではない。記者もこれまで10回ほど上がったが、再発見はない。

古道を歩く古道を歩く さて建部里山ハイキングクラブ、本田隊長率いる探検隊に「タケベのビーナス」は頬笑むか?
 朝、9時、建部七社八幡宮を出発した一行は直線に急こう配の斜面を四号、五号墳へと向かう。
 昨日の雨で地面の枯葉はビッショリ、おまけに体が触れるたびに小枝から水滴がポタリ。そのうち「これが、そうだな」まずは地図上と一致。
 六・七・八と探すが手掛かりなし、とりあえず町指定「五輪塔」で一休憩。つづいて上へ100m、3号墳、そして、このままでは古墳体験にならないと、確かな形の残る1号墳へ。そこから再び急斜面を165m上へ29号墳「よう、わからん」
 水平に移動し「31号は結構大きいと書いてある」「うん、これだ、間違いない」灌木を切り払い、立札を建てる。「31号」。
 参加者で大田の「なんでもBOX」主催の河原さん「今日、3月1日はワシの誕生日じゃ、その日に31号が見つかるなんて、何か特別な意味があるような・・・」と、感激ひとしお。

古道を歩く古道を歩く 世紀の再発見?に気を良くした一隊は、建部古道に出て山頂方向へ32、27、26、25、24号墳へ。さらに・・・「いや、いや、もう、お昼になったから、あとは次の楽しみに残しておこう」

 万歩計では7000歩、3.5キロのトレッキングもやっと終了。
 最後にアキラさんの感想「今日は建部の古い歴史に触れることができて、とても楽しい時間を過ごせました」

 なんにもないけど、探せばきっと見つかる、たけべ再発見の旅へウエルカム!

 古墳群地図


(取材・写真 三宅 優)