「いっぱい教えてくれてありがとう」竹小児童からのおもてなし 2019年11月30日発信
霜降りる朝の建部平野。7時半、フー寒い。布団から出るのをもうちょっと伸ばして・・・いやいや、今日は竹枝小学校のフェスティバル、餅つきが始まってしまう、それ急げ。
国道53号、旭川には靄がかかり、さすがに週末とあって行き交う車も少ない。
8時過ぎ、小学校前に到着、校内からは「ヨイショッ、ヨイショッ!」の掛け声が。顔なじみのお父さんらが、2つの臼の回りに立ち子どもらの餅つきを見守る。
(記者)「いくつ、突くんですか」
(父親)「2升が8臼かなあ」ええ?半端じゃないなあ。
最初のもち米をつぶしてある程度まで大人がつく。その迫力ある打ち方に、子どもの目は大人への尊敬のまなざしと変わる。
そうして、つき上がった餅はそばに控えし女性陣らと子どもたちの手で次々と丸められた、その数800個。記者もあんこ餅、きな粉餅、からみ餅といただく。
「う―む、つきたてはうまい!」
フェスティバルまで、まだ時間があるので、陽の当たる校庭でボケ―っとする。考えてみると、待ち時間があって何もすることなくて、ボーっとするのって久しくないなあと気づく。
やがて体育館入り口の方から「どうぞ、お入りくださいー」の声。
子どもらの笑顔に向えら入場。「座布団、イス、お好きな席にお座りください。ストーブも赤く燃えております」
開会の言葉。「ちいきのみなさん、今年一年間、田植え、稲刈り、いっぱい教えてくれてありがとう。今日は私たちが感謝の気持ちでおもてなしをいたします。これからも竹枝っ子を見守って下さい」
感謝第一弾、歌のプレゼント。手話を交えて「世界が一つになるまで」を歌う。
「♪世界が一つになるまでずっと手をつないでいようー・・・♪」暖ったかさ100%。
各クラスからのおもてなしは「迷宮迷路」「シューティングゲーム」「的あて」「マッサージ屋」「漢字早書き対決」など9つ。
記者は喜々として、まず「マッサージ屋」さんへ、クジで「肩たたき1分延長」を引く「ヤッター!」
3分は長い、それプラス1分、その内、子ども同士が相談「手が痛くなったから2分に変えよう」
つづいて「漢字早書き」へ。先客ご夫婦が児童と対決中。「言(ごん)べん」の付く字を1分間で書く。
(審査員)「・・・ハイ、時間です」
(パパ)「えっ、もう?オマエいくつ書けた?」
(ママ)「2つ」
(パパ)「オレ、1つ」
(子ども)「ぼくはというと、1、2、3・・・14です」大人陣、完敗(笑)。
記者の問いは「人べん」。”優”(ラッキー、自分の名)”仁””仕””仙”・・・9つ書く。対決者はと言うと8つ、僅差で勝利!
「シューティング(輪ゴム鉄砲)」コーナーでは、真剣な面差しで森田先生(市議会議員)が挑戦。他のコーナーのいたるところで、子どもたちに遊んでもらう大人たちの無邪気な姿。
そろそろ、朝方いただいた餅がこなれたなと感じた時分、醤油だしのいい匂いが会場に漂いはじめる。
名札の色ごとに輪を作っての会食。お盆にのせられて届いた「お雑煮」。カツオ、昆布、煮干しで取った出汁、その出し殻は佃煮になって配られる。
おいしさに、あっという間にペロリ。前に座られた愛育委員さんに「三宅さん、お代わりあるみたいだから持ってきたげるわ」
「あっ、どうも」お椀を渡す。(すぐに好意に甘える)
前よりも、どっと具沢山の大盛り。これも見事、完食。
「ごちそうさまでした、全部いただきました」
(愛育さん)「そうよねー、痩せてるけど、食べれると思ったもん」(大食漢でスミマセン)
校長先生のお話「人が大好き、自然が大好き・・・竹枝小学校の目指す言葉のとおりに子どもたちは育っています・・・」
ホントそうですね、いつ来ても、こんなに人なつっこい顔に会えるんだもん。
帰りはキューイとお餅のおみやげを手に「また来年も、呼んでねー」と心の中で呼びかける。
(取材・写真 三宅 優)