「先生、あそこ、あそこ!」サマースクール速報!!! 2019年8月24日発信
夏休み、あと少し、宿題はできたかーい。
まだできてない子も今日だけは思い切り、自然の中で、環境、感動、交流を体験をしよう。
環境学習センター「めだかの学校」主催のサマースクール2回目は「友愛の丘」キャンプ場で森の探検、うどん打ちなどに挑戦。 参加の親子30数名は朝9時に現地到着、開会式の後、さっそく2班に分かれて行動。
Aグループ「ふぃーるどびんご」講師は操山公園里山センター指導員の山崎光先生。
Bグループ「うどん打ち」指導は地元の古本博史師匠。では「しゅっぱーつ!」
「山に入って気をつけること、1つ。ハチ、ブーンと来たら直立不動。2つ、ヘビ、手を出さないこと」
山崎先生から注意を受け、Aグループはぞろぞろと道を下る。
(子ども)「あっ、先生、セミの抜け殻!」
(先生)「うん、これは、アブラゼミ、触覚が何本あるか・・・」
(子ども)「先生、ここに変な虫がいる」
(先生)「それは、カメムシの幼虫、成虫と同じ匂いが・・・」
(子ども)「先生、あそこにセミが止まってる」
(先生)「待てよー、どこだー・・・」(網を出して伸ばしはじめる)
(子ども)「先生、あそこ、あそこ、あそこだよ」
(先生)「よーし、それっ!」(見事に逃がす)
(子ども)「あー、先生、くやしいなあー」
Bグループは山荘で、うどんの生地と格闘中。
「ハイ、生地が捏ねあがったら、このように麺棒で伸ばします」古本師匠のお手本を見ながら麺打ち。
(子ども)「もう、手がくたびれたよー」
(母親)「じゃあ、おかあさんが代わるわ・・・どうかな」
(子ども)「あ、いい、いい、もういいんじゃないかなあー、先生!」
(師匠)「あ、それを、まだ2倍くらいに伸ばしてください」
(二人)「ヒェー!」
Aグループに戻る。
何度(5回ほど)かセミを発見してそのたびに逃げられた先生、子どもから、
「もー、先生、話ばっかりで、ちっとも捕まえられないじゃん」と言われ奮起。
しかし目指す獲物は見当たらず、そこへ「 あっ先生、ヘビ、ヘビがいる!」
やおら網を構えた先生、小さな貯水池に向け「サッ」
網の中には黒い生き物、それを手でつかみ引っ張り出す。
(ほぼ親子全員)「アアアー、!」
(先生)「これはね、ヤマカガシと言ってね、強い毒を持ってるけどね、奥歯にあるから大丈夫、ほら、人の体温を感じておとなしいだろ」と、つかんだ手を首から胴に移した途端、
「ガブっ」
(子ども)「なんでー、先生、噛まれたじゃん、血が出てるよー」
(先生)「平気、平気、今のは奥歯じゃないから、ハハハ・・・」
子どもらも、先ほどまでセミに逃げられたことを忘れ、先生に尊敬の眼差し。
Bグループは包丁切りに。
(師匠)「では、包丁をこう握って、真ん中の刃の部分を使って3ミリほどの幅に均等に切っていきます、やってみてください」
(子ども)「えっ、うまく切れないよー、ぜんぶ、くっついちゃう」
(師匠)「上からまっすぐにストンッと落として、刃を傾けて当木を押して次を切るんだよ」
(子ども)「う、切れたー、ねえ、ママ見てー、いい感じ」
この後、交代で同じメニューに入る。
時間は間もなく正午、本部会場ではガスコンロの上で煮えたぎったお湯が「いつでもOK!」で待機中。やがて、全員が帰還、それぞれが打ったうどんの大昼食会の始まり。
(子ども)「ムム、モチモチしてうまい」
(父親)「太めに切ったのでスゴイ弾力があります」
(母親)「全部、食べれそう、みな茹でちゃいましょうよ」
5人前のうどんはまたたく間に3人で完食。
「ごっちそーさま!」
午後からは、自然素材を使ったフォトフレーム作り。講師はもちろん記者(三宅)とグルメレポーターの妻。
(記者)「この素材はこの日のために1年掛けて、ここで集めたものです。これを使って自分だけのフレームに挑戦してください」
今朝、スタッフが撮った家族ごとのポートレート写真を手に、楓の実、松ぼっくり、ドングリ、椿の実、桜の枝・・・を使って、どんなふうにしようかなあー。
ノコギリ、ペンチ、金づち、慣れない手つき、でもどうにかなるさ。
親子で取り組む90分「完成!」
ご褒美にはアイスクリーム作りが待っていた。
講師の松田さんの言うとおりに、砂糖、建部の牛乳、生クリーム、氷と塩とでモミモミ、ユサユサ、10分~。
「固まってきたー」の第一声、次々に
「出来てる、出来てる」では、食べてみて。
「ウウ、ウー、オ・イ・シーイ!」
「牛乳の味がする」
「ほんと、じょーひん(上品)な味!」
・・・気づけば、もう陽は隠れ、風も涼しく怪しい天気。
「皆さーん」能登館長の締めくくりの言葉。
「どうでしたか、今日一日、楽しかった人はー?」
「ハーイ」(ほぼ全員)
閉会式。そして山崎先生からのメッセージ。
「では、今から先生が捕まえたこのセミを離します、どうやって飛んで行くか、みんなでよ~く観て下さい」
自由になり、羽を交互に羽ばたいて飛んで行くセミの向こうに子どもたちは何を見たのだろう。
(取材・写真 三宅 優)