今日は楽しく、みんなで脳を活性化 2019年6月14日発信
何でも人間の脳には「仕事脳(=ノルアドレナリンを分泌)」と「学習脳(=ドーパミンを分泌)」と「共感脳(=セロトニンを分泌)」とがあって、仕事脳は緊張を促す役目で、学習脳は達成感を感じる脳、 共感脳はその二つの間のスイッチをつかさどる脳だそうだ。
中でもセロトニンはハッピーホルモンとも呼ばれ、脳の活性には大変重要とか。
特別養護老人ホーム「旭水荘」の公開講座、今回は「楽しく脳を活性化」と題して、操山労務管理事務所で研修を担当をされる中谷優子先生をお招きしての90分、さてどんなお話が聞けることか。
ところで、いつも感心するのだが、当施設で開かれる催し、楽しいのもあれば、難しい内容もある、だがそれに関わらずいつも満席。
理由は、ここに出席すれば必ず知った顔と会える。
今日も「あら、まあ、だれかと思ったわ、元気?」「そっちこそ、久しぶりね、お昼ごはんの時、以来じゃない?」の会話。
ここがコミュニティスペースの役割を担っているのだ。そんなスペースに定員いっぱいの40人(内、男性1割)が聴講にやって来た。
中谷先生のお話しに戻る。
(中谷先生、以下先生)「体の健康には気を使うけど、心についてはどうですか。 昨今、心が元気とも健康とも言えない人が多いのでは?」の問いかけで、 「心=脳」について専門的な話(文中冒頭)に具体的な事例を加えながら 面白おかしく説明。
(先生)「このセロトニンは40歳代からは減って来ると言われてます、現に私なんかも日常のことで、何かにつけ愚痴が出る、そういうクセができているんですね。”何々すべき”でしょう、それが出来ていないと愚痴になるんです。でも、その愚痴を聞くのは結局自分なんです。主人も最近だんだんと”べき”と言うことが強くなってきて、家族でこりゃあアブナイ(笑)と心配してます」
「大切なのはこだわりを捨て、今の自分を素直に認める。以前、トイレの水を流してなかったよと言われ、私は流したって言い張ったけど、待てよ、そうかもしれないと認め、今は必ず出る時、水をチェックしています(笑)」
「感謝を言葉で表すこと、ありがとうを言われて嫌がる人はいません、でも不機嫌そうに”ありがとう”はダメ(笑)。それと日常で脳を健康に保つために大切なことは、”ねる”、”たべる”、”うごく”、これをしっかり行う」
このあと先生の持つ資格「シナプソロジー」と「タッピングタッチ」を使った、こだわりから脳を解き放ち活性化する実践編。
(先生)「後出しジャンケンをします。私が出すのとは違うのを出してください、”グー!”」(参加者)「パー!」
「では次は、私が出したのに負けるのを出してください、 ”グー!”」(参加者)「チョキ!」・・・のはずが、パーを出す人?
「((笑)、それでいいんです、その頭が混乱した時に脳が活性化するんです」
さらに、言葉と体を使ったゲームは複雑に。
「立っていただいて、私が”赤”と言ったら手を頭に、”青”と言ったら胸に・・・」
????、ますます混乱ぶりの脳に、全員が大爆笑。
続いて、音楽に合わせて手足を動かす「腕だけ散歩」。この間にも先生の軽妙な話が場を楽しくする。
「ハワイを歩いているのを想像してください、え?ハワイはよく知らない?ではドイツの森、と言っても本当のドイツ(笑)」
「タッピングタッチ」は二人一組になって、手のひらを少し丸めて相手の背中に軽く右左、交互にトントン。
「猫の足ふみ」「ゾウの鼻あて」「コアラの木登り」手のかたちを変えながら触れていく。数少ない男性の参加者、佐藤さんも持ち前の優しさで「トントントン」
最後は両手を背中に当てて「いつもここにいるよー」の気持ちを持って、「くれぐれも、変な邪気は送らないでくださいね(笑)」
気がつけば時間は定刻、あっという間の1時間半。
笑って、学んで、くつろいで、元気を充電した40名はこの後、足どり軽く自宅へと向かった。
(取材・写真 三宅 優)