本日、建部に体験の熱風、吹き荒れる 2019年5月26日発信
午前9時半。会場に並んだ主婦らの会話。
「駐車場に来るまでスムーズだったので、ああ、今日はすいてるねえって、それで中に入ったら、もうこんなに並んでて、お母さん遅いよ!って(笑)」
すでに100人を超える列が岡山市環境学習センター「めだかの学校」の敷地内をぐるりと半周。
平成元年に始まり、令和の今日に続く「第31回めだかの学校・環境まつり」、当センターの能登館長による開会アナウンスを聞いたお母さん、
「えっ、そんなに昔からやってたの?知ってたら前から来たのに・・・」
そう熱気が違う、と言って暑い天候のことではなく、参加した人たち(低年齢の子どもを持つ家族)のこの催しに対する”期待”が年々、高くなっているのだ。
その人気の一つである「アマゴのつかみどり」。
生き物を大事にと謳う施設でのこのイベント、実行委員会(めだかクラブ)でも議論がなされた。が、命の循環を教えることこそ、生き物の大切さを理解することと結論。
捕ったアマゴは自分で串に刺す、火であぶる、おいしくいただく、ここまでが、この体験プログラム。
「ワー、魚が血だらけだー」と驚く子ども。
触ったこともない、焼いてその場で食べる? 元々の生きてる姿を想像もしたことない、きれいな形の肉しか食べたことない子ども(&親たち)
他の体験ブースを覗いてみよう。町おこしネットワークによる「竹細工」
水鉄砲がやっぱり面白い。竹に水を吸い取り飛ばすだけ、なのに、「気持ち、いいー」。
教えてる人らは地元の年配者グループ。
「自分らが子どもの頃、夢中になったのと変わらない、今の子どもたちを見つけたい」
「組み木工作」破材を集めて重ね合わせる。ノコで挽き、刀で削り、パーツを作り、めざすものは最新型超高音速旅客機?
「自然素材工作」葉っぱの大マジック。折って、折って、また折って、伸ばして切って、挟み込む、クリクリ目玉を書き入れて、まさに目からウロコの創作劇。
「ストーンペインティング」記者夫婦が旭川の河原で採集したいろんな形の石ころ。 それを目にした時、ピピーンと頭にひらめいたら・・・。
「読み聞かせ」学校、図書館から先生が来てくれた。絵とものがたりが語られる。
他にも「キャンドル作り」「キーホルダー」「折り紙工作」すべて近隣のボランティアによる出前講座。
食べ物の屋台集まる会場奥、噴水広場に行くと、どこのテントにも行列。
一番人気?なでしこ作業所「かき氷」、負けず劣らず人気「建部ヨーグルト」、「サニーデイコーヒー」暑いからねえ、冷たい飲み物に集中。
「めだかうどん」当新聞グルメレポーターもてんてこまい。(一杯200円)
「タコ焼き」暑いに輪をかけ熱いに挑む「たけべ八幡温泉チーム」
「njcoぱん」さんの焼きたてピザも熱さと格闘中。
ここらで会場アナウンス、時間は11時。 「アマゴのつかみ・・・は終了しました」同時に、さらにどっと各体験ブースに人の移動。 記者の「ストーンペイント」も空席待ち。
求めている熱風とも言うべきものが押し寄せる。
自分らが自然の中で、何もないものの中で、自分で見つけて遊んだ「体験」を何とか伝えたい。
当、ストーンペインティングにて娘から色の要望を受けたお父さん、
「桃色ありますか?」 (記者) 「ありません、赤と白を混ぜて下さい」
(お父さん) 「あっ、そうですよね。ずっと絵具を使ってなくて、そんなことも忘れてました(笑)」
正午を過ぎ建部平野は最高温度32度。ここは更に上?
にもかかわらず熱中症でぐんにゃりなんて子はいない。
聞こえるのは「ピーピー、ピー」とうるさいほど竹笛、「ピューッ」と目の前を横切る水鉄砲、
「ブーーン」と飛来する竹トンボ、そして、そのたびに上がる「ワッー」「きゃっー」「あっあー」 と言う体験の歓声・・・。
本日、アマゴのつかみどりワンシーン (動画)
(取材・写真 三宅優 )