■志呂神社の七と半分で執り行われる”門松を立てる”を取材  2016年12月29日発信

門松門松 神様が降りて来られる時の寄りしろ(目印)と云われる門松。 今日は志呂神社の江戸中期から変わらぬやり方で行われているという門松を立てる行事を見学させていただきました。
 一般的に門松といえば竹と松を組み合わせたものが多いのですが、この志呂神社は細身の雌松を一本ずつを立てるだけ。 しかも、そのやり方は昔からのしきたりに則った決まり事がありました。 門松門松
 お話しをして下さったのは本宮司の日野正彦氏。
 「まず、7本と半分の杭を使って松を支えていくのですが、なぜ7と半分なのかと言うと実はよくはわからない。 ただ、昔から末広がりの八の手前に意味があると考えられてきたようで、人の噂も七十五日とかの諺もそうだと思います。 ですから次に杭をくくる縄も、これにそって七巻にしていきます。こうして、ずっと同じやり方で毎年やってきているわけです」
 この仕事を親の代から20年間に渡り携わって来られている、延江耕一さんにもお聞きしました。 門松門松 
「今はこの材料を集めるのが大変なんです、中々、良いのがなくて。育てたりもしたのですがうまくいきません。夏の頃から探しておいて、 この日に切って来ます。まわりの樫の杭も割って、肌合いのきれいなのを選んでそろえています」
 いや驚きました、何げなく眺めていた門松、こんなに意味深く、手間ひまを掛けているものとは。 
 この新年を迎えるにあたって多くの参拝者が訪れる志呂神社。その際、ちょっとだけ、本殿前に立てられた門松の 姿に目を止めてはいかがでしょう。