■「認知症を知ろう」自分らしく暮らしていくために     2016年11月2日発信

旭水荘講座旭水荘講座  優しさを取りつくろわず、ただあるがままの今を受け入れ、心で寄り添う。 そして『生きる』を支え合おう。 前回、こうしたテーマで反響の大きかった旭水荘35周年記念講座、その2回目が 開かれた。
 講師は当施設のケアマネージャーの信定香(かおる)さん。今回は「認知症を知ろう」 と題して90分の講義があった。会場となったホールは地元の年配者の方でほぼ満席。 記者(松下)も実母を連れて参加した。
 さて、本題の認知症だが、団塊の世代が75歳以上に達する2025年には730万人、 65歳以上の5人に1人が認知症にかかると推測されている。  日本における認知症の因子としては①年齢(進むほど確率が上がる)②女性( 閉経など遺伝的要素)③糖尿病(病気特性からなりやすい) が挙げられている。
旭水荘講座 では、「認知症」は治すことができるか。今では「竹内理論」と言われる研究が進められて、 改善効果が高まっている。ただし”治る”とは、現在まわりとの不適応を起こしている「行動、心理症状」を 軽減・消滅して、当事者が不安なく普段の生活を送れるようになるということ。
 そのための4つの基本ケア。①十分な水分の補給。②必要な食事をとる。③適度な運動 ④生理的な排便。 それと、それぞれの症状に合わせた、まわりの的確なサポートが重要。 介護者がその人の不自由を知り「この人は、実は気の毒な人なんだ」と思えることで、相手への態度も変わり 良い影響を与えることもできるなど・・・。
旭水荘講座
 まだまだお伝えしたいが、紙面の都合上ここまでにして、今後、「特集」にてしっかりと掲載する予定。 いずれにしても、「認知症」を自分に起こることと受け止めると、これからどう生きていくかが大切だという思いを 新たにすることができた。信定さん、旭水荘のスタッフに感謝いたします。(取材・写真 松下りえ)